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電気ショックの餌食に...作戦拒否のロシア兵をテーザー銃で虐待する「軍警察の蛮行」を捉えた衝撃映像がSNSで拡散

ニューズウィーク日本版 2025年1月23日 16時45分

マヤ・メーララ
<死傷者が増え続ける「肉ひき機」作戦への参加を拒否したとみられるロシア兵たちが虐待を受ける衝撃映像が拡散。これを受けてのロシア側の対応は?>

ウクライナにおける「肉弾戦」への参加を拒否したロシア兵たちが、テーザー銃で虐待される動画が、ロシアのテレグラムチャンネルで拡散している。

【動画】電気ショックの餌食に...作戦拒否のロシア兵をテーザー銃で虐待する「軍警察の蛮行」を捉えた衝撃映像がSNSで拡散

元ウクライナ内務省次官のアントン・ヘラシチェンコ(Anton Gerashchenko)はX(旧ツイッター)で、ロシア、トゥバ共和国の首都クズルで撮影されたとされるこの動画には、ロシア第55自動車化狙撃旅団の兵士たちが虐待される様子が映っていると述べた。

本誌はこれらの主張を独自に検証できていないが、もし本当に、ウクライナでの「肉弾戦」への参加を拒否したロシア兵が罰せられているのだとすれば、ロシア軍の士気の低下あるいは感情の変化を示していることになる。そしてそれはロシアがどれくらい戦争を継続できるかに影響を与える可能性がある。

この動画には、すでに訴追された軍警察官が兵士たちを警棒で殴り、1人の兵士にテーザー銃を使用する様子が映っている。

ヘラシチェンコはXで「『マッド』というコードネームで呼ばれている軍警察官が兵士2人に暴行を加えている。これらの兵士たちは戦闘任務で負傷した後、肉弾戦への参加を拒否していた。兵士の1人はもはや歩くこともできない」と説明した。

ヘラシチェンコはさらに「ロシア兵がこのような扱いを受ける動画がオンラインに投稿されたのは初めてではない。おそらくロシア軍全体でこのようなことが行われているのだろう」と続けた。

ロシア国営メディア「コメルサント(Kommersant)」によれば、シベリアの法執行機関は動画の軍警察官を兵士2人を罰した容疑で逮捕した。兵士たちへの暴行が発生したのは16日で、容疑者はすでに起訴されている。

動画の兵士たちは「肉ひき機」とも呼ばれる「肉弾戦」への参加を拒否したため、罰を受けていたとされている。ロシアの軍事戦略がこのように呼ばれるようになったのは、目の前で車両が爆破されても、他の車両が次々と送り込まれ、死傷者が指数関数的に増え続けているためだ。

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ロシア兵が任務を拒否して厳罰を受けるのはこれが初めてではない。2023年には前線行きを拒否したロシア兵たちが一晩にわたって木に縛り付けられた。

ロシア連邦議会副議長のショルバン・カラ=オオル(Sholban Kara-Ool)は、テレグラムで次のように書いている。

「ロシア中央軍管区は、第55115部隊の基地で発生した違法行為に直ちに対応した。われわれの旅団とロシア軍の名誉を傷つけ、仲間の兵士を侮辱した不適格者は身柄を拘束され、刑事訴追された。間違いなく、厳罰を受けることになるだろう」

トゥバ共和国政府はロシアのソーシャルネットワーキングサービス「VK」で次のように述べた。

「多数の動画がソーシャルネットワークやメッセンジャーの地域グループで拡散した後、トゥバ共和国政府は首長ヴラディスラフ・ホバルグ(Vladislav Khovalyg)の指示により、トゥバの兵士が関与する事件の調査を開始した。それらの動画のうちのひとつは、第55 115部隊において2025年1月16日、特殊作戦(SVO)に投入される前の契約軍人たちが、殴打やテーザー銃の使用を含む残虐行為を受けたと報告している」

「共和国の指導部は直ちに、この事実を特別管理下に置いた。トゥバ共和国SVO問題特別代表ティムール・クーラー(Timur Kuular)が報告している通り、軍調査委員会の調査業務グループと軍検察局が調査を進めている。罪を犯した人物は特定されており、現在、予備調査が行われている。その結果に基づき、ロシア連邦の刑事訴訟法に従って事件の状況が評価され、罪を犯した人物は処罰されることになる」

ウクライナでの「肉弾戦」への参加を拒否する他のロシア兵がいるかどうか、また、拒否した場合にどのような扱いを受けるかについてはわかっていない。

(翻訳:ガリレオ)

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