ブライアン・ディロン
<窓際の座席に座っていた男性が目にしたのは部品が大きく外れた翼──男性が取った行動と客室乗務員・操縦士が取った行動に共感の声が集まった>
旅客機に搭乗した男性は、出発の直前、翼の部品が欠落していることに気づいて不安に駆られた。
【動画】「僕は飛行機を遅らせた...」離陸直前に翼の部品が外れているのを発見「ある行動」に出た男性の動画にSNSで共感の声
コネティカット州出身でニューヨーク市在住のケビン・ドロニアックは、窓側の座席から見た光景を撮影して客室乗務員に知らせた。出発直前の出来事だった。
「出発前に窓の外に目をやると、部品が一つ翼からなくなっているように見えた。あとになって、外見だけの問題で機体に影響はないと分かったけれど、あの時は驚いた」。ドロニアックは本誌にそう語った。航空会社名は明らかにしていない。
「『何かを見たら声に出せ』といつも教えられていたので客室乗務員に告げると、操縦士に確認して、大丈夫だと言ってくれた。フライト(シアトルまで6時間)も順調で、揺れることもなかった」
2024年11月3日に投稿された動画は、TikTokで60万回以上も再生された。ドロニアックは部品が欠けているように見える同機の翼の写真の前で、カメラに向かって語りかけている。
「僕は今日、自分の乗った飛行機を遅らせた。出発直前にこれが見えたから」。そう言って翼の写真を見せたドロニアックは、「この時点で飛行機は動き始めて離陸準備に入るところだったので、これは大変だ、伝えなければと思った」と振り返る。
そこで客室乗務員の呼び出しボタンを押したものの、乗務員は離陸に備えて既に着席していた。それでも待てない問題だと告げると、乗務員がやって来た。
この時点でほかの乗客にも不安が広がっていたことから、操縦士は同機を止め、操縦室を出て通路を歩きながら窓の外を眺めた。「彼は僕に、見た目の問題なので飛行には影響しないと説明してくれた」と動画の中のドロニアックは伝えている。
航空・環境を専門とするグランフィールド大学(Cranfield University)のガイ・グラットン(Guy Gratton)准教授はかつて本誌の取材に対し、今回のような部品の欠陥や欠落があるフライトを「速やかに承認(または禁止を確認)するシステム」があると解説していた。
「これは非構造的な空気力学フェアリングで、もし便宜上、外したまま1回飛行する必要があったとしても、その飛行が危険にさらされるとは思えない。燃料消費は若干増えるだろうが」
アメリカ国内便は好調が続く。2023年は8億1900万人の乗客が国内便に搭乗した。
ドロニアックの動画には数千件のコメントが寄せられている。
「こんな動画を見たのは2本目。私は結婚相手が航空宇宙エンジニアなので最低限の装備について知っているけれど、みんなに機内放送で知らせるべき」とマリッサは書き込み、アンジェリカは「大げさな反応だとは全然思わない」と応じた。
ジェシカというユーザーは「自分だったら絶対、『右のフィランジ(right falangie)』に問題があると伝える」とコメディドラマ『フレンズ(Friends)』の有名なジョークにちなんだコメントを残した。
(翻訳:鈴木聖子)
<窓際の座席に座っていた男性が目にしたのは部品が大きく外れた翼──男性が取った行動と客室乗務員・操縦士が取った行動に共感の声が集まった>
旅客機に搭乗した男性は、出発の直前、翼の部品が欠落していることに気づいて不安に駆られた。
【動画】「僕は飛行機を遅らせた...」離陸直前に翼の部品が外れているのを発見「ある行動」に出た男性の動画にSNSで共感の声
コネティカット州出身でニューヨーク市在住のケビン・ドロニアックは、窓側の座席から見た光景を撮影して客室乗務員に知らせた。出発直前の出来事だった。
「出発前に窓の外に目をやると、部品が一つ翼からなくなっているように見えた。あとになって、外見だけの問題で機体に影響はないと分かったけれど、あの時は驚いた」。ドロニアックは本誌にそう語った。航空会社名は明らかにしていない。
「『何かを見たら声に出せ』といつも教えられていたので客室乗務員に告げると、操縦士に確認して、大丈夫だと言ってくれた。フライト(シアトルまで6時間)も順調で、揺れることもなかった」
2024年11月3日に投稿された動画は、TikTokで60万回以上も再生された。ドロニアックは部品が欠けているように見える同機の翼の写真の前で、カメラに向かって語りかけている。
「僕は今日、自分の乗った飛行機を遅らせた。出発直前にこれが見えたから」。そう言って翼の写真を見せたドロニアックは、「この時点で飛行機は動き始めて離陸準備に入るところだったので、これは大変だ、伝えなければと思った」と振り返る。
そこで客室乗務員の呼び出しボタンを押したものの、乗務員は離陸に備えて既に着席していた。それでも待てない問題だと告げると、乗務員がやって来た。
この時点でほかの乗客にも不安が広がっていたことから、操縦士は同機を止め、操縦室を出て通路を歩きながら窓の外を眺めた。「彼は僕に、見た目の問題なので飛行には影響しないと説明してくれた」と動画の中のドロニアックは伝えている。
航空・環境を専門とするグランフィールド大学(Cranfield University)のガイ・グラットン(Guy Gratton)准教授はかつて本誌の取材に対し、今回のような部品の欠陥や欠落があるフライトを「速やかに承認(または禁止を確認)するシステム」があると解説していた。
「これは非構造的な空気力学フェアリングで、もし便宜上、外したまま1回飛行する必要があったとしても、その飛行が危険にさらされるとは思えない。燃料消費は若干増えるだろうが」
アメリカ国内便は好調が続く。2023年は8億1900万人の乗客が国内便に搭乗した。
ドロニアックの動画には数千件のコメントが寄せられている。
「こんな動画を見たのは2本目。私は結婚相手が航空宇宙エンジニアなので最低限の装備について知っているけれど、みんなに機内放送で知らせるべき」とマリッサは書き込み、アンジェリカは「大げさな反応だとは全然思わない」と応じた。
ジェシカというユーザーは「自分だったら絶対、『右のフィランジ(right falangie)』に問題があると伝える」とコメディドラマ『フレンズ(Friends)』の有名なジョークにちなんだコメントを残した。
(翻訳:鈴木聖子)