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戦場に響き渡る叫び声...「尋問映像」で話題の北朝鮮兵が拘束される衝撃シーン ウクライナ報道機関が公開

ニューズウィーク日本版 2025年2月5日 21時5分

イザベル・バンブルーゲン
<「誰と戦っているかも分からなかった」と述べた北朝鮮兵が戦場で最後に見せた抵抗の様子>

韓国の情報機関は2月4日、ロシアのクルスク州に北朝鮮が派遣した部隊は1月中旬以降戦闘に参加していないようだと述べた。その一方、ウクライナの報道機関は3日夜、北朝鮮の兵士が拘束された瞬間の映像を公開した。

【動画】戦場に響き渡る叫び声...ウクライナ特殊部隊が北朝鮮兵を拘束する決定的瞬間

RBCウクライナが公開した動画には、ロシアのためにウクライナ軍と戦う北朝鮮の兵士が初めて捕えられた時の様子が映っている。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は以前、キーウでこの北朝鮮兵がウクライナ保安庁(SBU)の尋問を受ける動画を公開していた。

ウクライナと韓国は昨年12月、北朝鮮がウクライナ軍と戦うために推定1万〜1万2000人の兵士をロシア南部に派遣したと述べていた。ロシアも北朝鮮もこの事実を認めていない。

RBCウクライナは3日夜に新たな動画を公開し、「SSO(ウクライナの特殊作戦部隊)の戦闘員が初めて北朝鮮の軍人を拘束した時の様子はどうだったのだろうか。この動画に映っている北朝鮮の軍人は、ゼレンスキー大統領が以前に公開した尋問の映像に登場していた人物と同じだ」と説明している。

動画の中で北朝鮮兵は、ウクライナ軍に捕まって叫び声を上げている。

この兵士は戦争捕虜として尋問を受けている動画の中で、ロシアに来るまでロシア軍とともに戦うことになるとは知らなかったと語っていた。また、ロシアに来てからも誰と戦っているのかさえ分からなかったと述べた。

韓国国家情報院(NIS)は声明の中で、「(北朝鮮の部隊が「1月中旬以降戦闘に参加していない」といえる)理由の一つとして、多数の死者数を出したことが挙げられるが、詳細は確認中だ」と述べている。

NISは1月、ウクライナ軍と戦うためにロシアに派遣された北朝鮮兵のうち約300人が命を落とし、2700人が負傷したと発表していた。本誌は現時点でこれらの数字を検証できていない。

ウクライナ国家安全保障国防会議「偽情報対策センター」の所長を務めるアンドリー・コバレンコは4日、テレグラムで「(北朝鮮)軍がクルスク州の攻撃作戦に再び参加するかどうかはまだ分かっていない。彼らはここ数週間、攻撃作戦に参加していない」と述べた。

北朝鮮がロシアに新たな部隊を派遣するかについては不明のままだ。

(翻訳:ガリレオ)

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