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「ドアの下に覗き魔が...」H&Mの試着室で女性が撮影した動画にネット「ほっこり」!? 犯人の正体は?

ニューズウィーク日本版 2025年2月7日 17時6分

ルーシー・ノタラントニオ
<「試着室で許される唯一の『覗き魔』だね」──ドアの下から顔を出して女性を覗こうとした犯人の「正体」にSNSユーザーたちは「騙された!」>

自分が入った試着室が覗かれている――。それに気付いた瞬間、女性は動画の撮影を始めた。

【動画】「ドアの下に覗き魔が...」H&Mの試着室で女性が撮影した動画にネット「ほっこり」!? 犯人の正体は?

女性が1月26日に動画を公開すると、たちまち注目が集まり3日間で540万回以上再生された。ただし内容は「常に自分の身の周りに気を配ること」というタイトルからは思いもよらないものだった。

画面には「試着している最中に何者かが忍び寄って私を覗いていることに気付いた」という字幕が入る。だが相手は人間ではない。フィグという名前の可愛いらしい犬だった。

@figthecavが共有した動画の後半、試着室のドアの下から顔を覗かせたのは、茶色い小型犬キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル。それでもまだ可愛いさが足りないと言わんばかりに、ニット編みのセーターまで着ていた。

ネットには、覗きの正体が分かるまで、意味ありげなタイトルにだまされたというユーザーのコメントがあふれ返った。

怒った顔からメロメロ顔まで一連の絵文字が並んだ「私の顔」というコメントには、11万8000の「いいね」が集まった。

「本物の不審者がいるのかと思って本気で怖かった」とある者は言い、「試着室で許される唯一の『覗き魔』だね」と書き込む人もいた。

「あのアイコンタクト...隠そうともしていない!」という声や「パウ・パトロールを呼んで!」というジョークもあった。

もっとも、犬が人を追いかけるのはよくあることなので、犬を飼っている人にとっては意外な光景ではなかったかもしれない。愛犬家団体アメリカンケネルクラブ(The American Kennel Club)はこうした出来事の背景を説明している。

この行動は犬本来の本能や群れ意識など、複数の要因に起因する。飼い主にピッタリくっついて離れない犬は、いつも飼い主のそばにいたいという強い欲求から「ベルクロ(日本でいうマジックテープ)ドッグ(Velcro dogs)」と呼ばれることもある。

しかしこうした執着行動は、飼い主から離れることに苦痛を感じる分離不安に結びつくこともある。

「ベルクロドッグ」も分離不安の犬も、飼い主から離れたがらない特徴は共通しているが、大きな違いは不安感にある。ベルクロドッグは単純に飼い主のそばにいることを楽しんでいるのに対し、分離不安の犬は取り残されるとパニックに陥る。

ベルクロドッグは分離不安になりやすい傾向はあるものの、必ずそうなるとは限らない。症状がエスカレートしていつも一緒にいないと犬が正常でいられなくなる深刻な問題に発展する前に、飼い主は早いうちから執着行動に対処する必要がある。

(翻訳:鈴木聖子)

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