[長岡向陵2-9中越]力の差は見せつけられた。それでも、仲間とともに全力を出し切れた充実感が残った。長岡向陵は、昨年準優勝の中越に八回コールドで敗れたが、主将の加藤祥汰は言い切った。「楽しかった。熱い夏を過ごせた」
7月10日、3点をリードされて迎えた五回の攻撃途中に雨で試合が中断。続きは11日に持ち越された。「中越に勝てたら学校のヒーローだ」。再開に向け、仲間とそう言い合って士気を高めていた。
だが、夏の甲子園11回出場の中越は甘くなかった。再開後の攻撃は無得点に抑えられ、その裏、逆に3点を追加される苦しい展開。七回、長打に四球や犠打を絡めるなど2点を返す意地を見せたが、八回にさらに3点を奪われ、力尽きた。
甲子園への道はついえたが、最後まで前向きに声を掛け合い「長岡向陵らしくプレーできた」と胸を張れる。「苦しいことなんてなかった。幸せだった」。最終学年まで同じ夢を追った同級生11人への感謝が込み上げ、加藤の目から涙があふれた。
(運動部・山崎祥吾)
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[十日町6-0長岡工業]◎十日町・丸山大梧(先発投手で7回無失点の2年生)「秋も春も初戦で先発して負けたが、きょうは自分のピッチングができ、勝てて良かった。3年生を甲子園に連れて行きたい」
被安打2で7回を零封した十日町の先発丸山大梧=三条パール金属スタジアム
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