フジテレビ系アニメ「ちびまる子ちゃん」の主人公まる子(さくらももこ)の初代声優で、3月に63歳で亡くなった声優TARAKOさんのお別れの会「TARAちゃん ありがとうの会~たいせつなきみへ~」が、15日に東京・TFTホール1000で執り行われた。
祭壇は「ちびまる子ちゃん」の美術監督を務める野村可南子氏がデザイン。花畑の中で楽しくギターを奏でるTARAKOさんを囲み、演じたキャラクターたちが音楽を楽しむ様子が表現された。
元気で明るいTARAKOさんを表すオレンジをテーマカラーにバラやトルコキキョウ、カーネーションなど約5000本の花で彩られ、テレビアニメ「みかん絵日記」のみかん、「まじかる☆タルるートくん」のタルるート、「それいけ!アンパンマン」のフランケンロボくん、日本テレビ天気予報のマスコットキャラクター「みんなだいすきそらジロー」のそらジローが飾られた。
遺影は円形に、フラワーリースで包まれ、まる子と同じピンクのリボンがあしらわれた。21年8月に群馬交響楽団夏休みコンサートの際に楽屋で撮影された1枚。明るい雰囲気の中で、「もう本番が始まる!」と楽しく撮影されたという。また、戒名は公表されていない。
生前のTARAKOさんの「喪服ではなく普段会う時の服で」との思いをくみ、参列者は自由な服装で出席した。生前、親交のあった「news every.」のお天気コーナーを担当する気象予報士木原実や、長年共演した声優のキートン山田らが「ありがとうの言葉」として弔辞を読んだ。会場ではさくらひろし役の屋良有作らまるちゃんファミリーが「ちびまる子ちゃん」第1期作の初代エンディングテーマ曲「おどるポンポコリン」を生演奏とともに披露した。
第1部の司会はフジテレビ西山喜久恵アナウンサー(54)が務め、関係者や親交のあった友人ら約800人が出席した。第2部ではファンによる献花が行われる。
TARAKOさんは3月4日未明に亡くなった。フジテレビと制作の日本アニメーションが9日に発表した。所属事務所によると、今年に入って闘病していたが容体が急変したという。