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岸田首相に「政権末期ではないか」自民党内で公然と吹き出す「退陣要求」を野党が指摘

日刊スポーツ 2024年6月17日 19時43分

岸田文雄首相は17日の衆院決算行政監視委員会で、地方から退陣論が公然と出始めていることについて「政権末期ではないか」と指摘を受け、「さまざまな声が党内外にあることは、謙虚に受け止めないといけない」と述べた。その上で「しっかり声を受け止めながら、自分としてどうあるべきか、どういう責任を果たすべきか考えていきたい」と述べた。

立憲民主党の青柳陽一郎議員の質問に答えた。

今年9月に自民党総裁の任期が切れる岸田首相に対しては、菅義偉前首相の地元、横浜市の自民党市連の会長が今月4日の会合で「政治資金規正法改正にめどが付いた今、総裁自ら身を引く苦渋の決断をし、強いリーダーシップが取れる新進気鋭の総裁を選び、変革の証しを示さなければ」と公然と退陣を求め、波紋を広げている。

また麻生派の斎藤洋明衆院議員は16日、新潟県新発田市で開いた自身の政治資金パーティーで「こういう状況に至った責任は、最終的に誰かが取らなければいけない」と述べ、暗に退陣論に踏み込んだ。同じ会合に出席した麻生太郎副総裁は、「将来に禍根を残すような改革だけはやってはいけない」と指摘した。麻生氏はこれまで首相の後見役的な立場だったが、裏金問題を受けた政治資金規正法改正案に対する岸田首相の対応に強い不満があり、溝が広がっているとの指摘がある。

岸田首相は「こうした声を受けて、信頼回復に取り組まないといけない。具体的な取り組みを進め、政治に課せられたさまざまな声を聞きたい」と述べたが、党内の自身への厳しい声について身をもって感じていることをうかがわせた。

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