歌舞伎俳優中村芝翫(58)が8日、東京・ティアラこうとうで、国立劇場主催「歌舞伎鑑賞教室」の取材会を行った。
「義経千本桜」から「河連法眼館の場」を上演しており、芝翫は佐藤忠信と源九郎狐に初役で挑んでいる。アクロバティックな動きも多い役であることから、芝翫は「大変に体力のいる役でございますので、今がリミット」と話した。
ダブルキャストで務める長男中村橋之助は同役2回目。芝翫は「お互いに刺激を受けながら。いつもは親から子に教えてきたんですが、今回は子から親に。お父さんここはこうですよ、ああですよって。頼もしくなってくれる息子はうれしい」とした。
橋之助は「2年前に南座で僕がやった時のYouTubeに限定公開しているものを、一応、僕はこうやってやりましたって送ったんですけど、再生回数は1回も増えてない」と明かし、苦笑いした。
次男中村福之助、三男中村歌之助もそろった。芝翫は「こんな親でございますんで、せがれどもは、いろんな歌舞伎界の先輩方が、いろんな教えをこうむって導いてくださった。あらためて歌舞伎の世界っていいなと思います」と話した。
また、結婚したばかりの坂東新悟も出演しており、芝翫は新婚の新悟に拍手を送ると「新婚旅行に行って熱出して寝込んだらしいです」と暴露していた。
12日まで同劇場、18~27日は調布市グリーンホール。