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伊藤詩織さん「映画の可能性感じた」性的暴行調査した自身記録した初監督作の日本公開改めて希望

日刊スポーツ 2024年7月9日 23時6分

ジャーナリストの伊藤詩織さん(35)が9日、17年に提起した元TBSワシントン支局長の山口敬之氏(58)による性的暴行に対する訴訟と、自民党の杉田水脈衆院議員(57)らのSNSによる誹謗(ひぼう)中傷に対して20年に提訴した3件の、合わせて4件の裁判に関する報告会を都内で開いた。

伊藤さんは、性的暴行への調査に乗り出した自らを記録し、初めて監督を務めたドキュメンタリー映画「Black Box Diaries」の上映が行われた、アゼルバイジャンのバクーから帰国し、会見場に入った。同作について「8年間、自分に起きた出来事と、民事裁判で感じたこと、そして最初はジャーナリストとして強がって向き合っていたんですけど、個人としてどういった気持ちでいたのか(性暴力)サバイバーの視点も入れて、ドキュメンタリーを製作した」と製作の経緯を説明した。

その上で「どうやったら一連の経験、ノウハウを発信できるかなと思って。まず、私にできることは、ドキュメンタリーのストーリーテラーとして、私側ワンサイドになってしまうのは、すごく悩んだんですが、それでも経験させていただいた裁判、事件のその後を形にした。皆さまに届けられれば、というのが願い」と続けた。日本での公開時期は未定だといい「米国での公開は決まりまして。今年の10、11月です。アゼルバイジャンにも行ってきたので日本でも公開できないかな、と」と口にした。

映画として形にした意義も強調した。今年の1月には、米国のサンダンス映画祭でワールドプレミア上映も行われており「今まで、テレビだったりネットのドキュメンタリーを主に作ってきた。初めて映画という形で作ってみて、すごく感じたのは、同じ映画館に入って、名前も知らない…でも隣の人たちと一緒に見て、空間シェアでき、その後、少しの会話ができるところに、すごく映画の可能性を感じた」と手応えを強調した。

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