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古市憲寿氏、ガチバトルの石丸伸二氏は「出来の悪い生成AIみたいな話しぶり」長文投稿で説明

日刊スポーツ 2024年7月11日 7時47分

社会学者の古市憲寿氏(39)が11日までにX(旧ツイッター)を更新。選挙特番での前広島県安芸高田市長石丸伸二氏(41)とのやりとりについて長文を投稿し、言及した。

古市氏は日本テレビ系ユーチューブ生配信「【東京都知事選挙】石丸伸二氏に聞く 今後の政治活動など 小池氏当確」で石丸氏にインタビューし、かみ合わないまま時間が終了していた。

石丸氏の返答を「出来の悪い生成AIみたいな話しぶり」とし、「政治屋の定義」について質問した意図について言及した。「都道府県知事というのは『行政の長』です。一方で国会議員になるということは、『立法府の一員』となる、ということです。法律を作る仕事ですね」とした上で「具体的に作りたい法律の話をするか、行政の限界の話をするか、になるはずなんです」と推察した。

そして「だから、やりたいことが具体的な人の場合、行政と立法が混じるってことは、あんまりないんですよね」とつづり、「あるとしたら、何でもいいから政治家になりたい場合。どこでもいいから選挙で勝てばいいと考えている場合。あれ、それって石丸さんの定義した『政治屋』そのものじゃないの?」と疑問を抱いたという。

続けて「だから、石丸さんの批判する『政治屋』と、石丸さん自身がどう違うのかを何度も聞いたんです。そこを聞けば、具体的な話になると思ったからです。でもならなかった。こっちとしては不思議でした」と率直な感想をつづった。

一方、石丸氏は10日のユーチューブチャンネル「ReHacQ-リハック-【公式】」の「激論!都知事選とメディアの功罪」の生配信に出演。「政治屋」の定義について聞かれたことに対し言及していた。

「今さらそれ聞く? みたいな。それこそ、政治屋の一掃とは、っていうのを告示前の共同記者会見で掲げているんですよ。なぜその時に聞かない、報じない。終わってからそれ聞くの? っていうのが最初にものすごく違和感を覚えましたね」と告白。さらに「その聞き方も雑なんですよ。これ言ってたんですけどね、って言うじゃないですか。それに対するかぶせてくる、再質問が分かってないんだろうなと思って。最初のスタートから選挙期間が終わるまで見てなかったんだろうなっていうインタビューになってたんで。その都度、それはですねって返していった」と説明した。

▼古市氏の投稿全文

色々な人から都知事選のことを聞かれるので一応書いておきますね。少し長い文章なので、興味ある人は読んで下さい。

日曜日に日本テレビの選挙特番で、東京都知事候補だった石丸伸二さんと初めて話しました。中継のせいなのか、出来の悪い生成AIみたいな話しぶり、という印象でした。いや、今時ChatGPTでももっとスムーズに会話できるので、面白かったです。本来は聡明な方でしょうから、そういう戦略だったんでしょうね。

全編はネットで観られると思うのですが、あらためて説明をすると、僕が一番関心を持ったのは、石丸さんが何をしたい人なのかということです。

たとえば石丸さんは、今後の政治活動について聞かれて国政進出を否定しませんでした。都道府県知事というのは「行政の長」です。一方で国会議員になるということは、「立法府の一員」となる、ということです。法律を作る仕事ですね。

だから知事を目指すことや、市長であることと、国会議員を目指すということは、「転職」といってもいいくらい違う仕事の話なんです。だからその点を質問されたら、答えって何パターンもないんですよ。

具体的に作りたい法律の話をするか、行政の限界の話をするか、になるはずなんです。仮に現在は意思がなく、仮定の話だったとしても、です。てっきり、そういった答えが返ってくるのかと思いました。

たとえば僕は国会議員になりたい気持ちは全くないですが、たまに取材などで「もし国会議員になったら何をしたいですか」と聞かれることがあります。その時は具体的に、作りたい、修正したい法律の話をします。曖昧に「少子化対策」とか「東京一極集中の打破」とか言っても意味がないんです。だってそれは、国会議員以外でもできうることだから。世論を盛り上げるという意味で言論人でもいいし、NPOなどソーシャルセクターで働いた方がいいことかもしれない。なぜ他の仕事ではなく、国会議員なのか。それって結局は、法律の話なんです。

だから、やりたいことが具体的な人の場合、行政と立法が混じるってことは、あんまりないんですよね。あるとしたら、何でもいいから政治家になりたい場合。どこでもいいから選挙で勝てばいいと考えている場合。(それは他の候補者にも言えます)

あれ、それって石丸さんの定義した「政治屋」そのものじゃないの? 僕は安芸高田市民ではないので批判する立場にはありませんが、市長は途中で辞めてるし。

だから、石丸さんの批判する「政治屋」と、石丸さん自身がどう違うのかを何度も聞いたんです。そこを聞けば、具体的な話になると思ったからです。でもならなかった。こっちとしては不思議でした。

今回のやりとりのように「答えない」という戦略があってもいいと思います。だとしたら、選挙特番などの番組自体に出ない方がよかったと思うんですよね。

もし僕が石丸さんのアドバイザーだったら、テレビ局からの出演オファーは全て断りました。

石丸さんって、YouTubeやTikTokなど、自分が主役になれて、演出もできるメディアを中心に人気を集めてきた人ですよね。いい部分だけを見せてきた。これは別にネット特有の現象ではなく、昔からある一流俳優さんのブランディングと近いです。極力、トークやバラエティ番組には出ない。出演するとしたら、自分に配慮してくれる司会者のいる、自分が主役になれる番組だけ。実際、うまくブランディングできている俳優さんって多いと思います。

そういう戦略でやってきたんだったら、「私を応援してくれた方にまず感謝をしたいんです」と言って、開票が始まってからは、支持者とだけ交流して、それをYouTubeなどで流せばいい。その切り抜き動画の拡散と、「2位」という結果で、さらに人気が出たと思います。一流俳優戦略を貫けばよかったのに、惜しいことをした、と他人事ながら勝手に残念がっています。

あと、もうここまで長いと読んでないかも知れませんが、石丸さん支持者の方に勝手にアドバイスを。

もし石丸さん支持をもっと増やしたいなら、石丸さんを批判する人も仲間にしていかなくちゃいけないわけです。反・石丸の人を、攻撃的にののしっても、仲間は増えないと思うんですよね。「ごめんなさい、私が間違っていました、これからは石丸様についていきます」ってならないよねえ。だったら「石丸さんの支持者っていい人が多いな。まともだな」って思われた方が絶対にいい。

政治ってもちろん最後は戦いです。敵と味方にわかれて戦うわけです。でも常日頃から戦っていたら仲間は増えません。これで失敗してきた先人がたくさんいるので、一応共有しておきますね。論破とか攻撃ではない、新しいコミュニケーションがもっと政治の世界にも増えていけばいいと願っています。(お前が言うなって言われそう。山崎怜奈ちゃんとかが言った方が説得力あるかも)何にせよ民主主義は風前の灯火かも

その後、以下を追加投稿。

あ、最後が切れてた。民主主義は風前の灯火かも知れないけど、この仕組みが自分の生きている間くらいは、この国で続いていけばいいなあと思っています。

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