阪神など4球団で通算129勝を挙げた、元プロ野球投手の下柳剛氏（56）が12日、都内で行われた「第14回衛星放送協会 オリジナル番組アワード」授賞式で、番組部門ミニ番組最優秀賞を受賞し、照れ笑いを浮かべた。コロナ禍の20年から、CSスポーツチャンネルGAORA SPORTSでスタートした「『シモ'S キッチン！』シモ流特大お好み焼き」が評価された。
同番組は、ステイホームを強いられたコロナ禍に、小学生時代から料理を始めた下柳氏が自宅のキッチンを公開して、YouTubeで料理を配信し始めたことが、きっかけとなった。05年に37歳で最多勝獲得の最年長記録を打ち立てた同氏が、エプロン姿で手軽に誰でも作ることができる男の1人飯をコミカルに伝授する姿が話題を呼んだ。特に、1人暮らしの老人や単身赴任のサラリーマンらに絶大な支持を受け、当初は予算の関係で4話で終了予定だったはずが、現在までに36話を放送。GAORAの宮瀬永二郎プロデューサーは「甲子園球場の店舗とタイアップし、考案した料理が食べられている。40、50話と続けられるように」と今後への意気込みを口にした。
下柳氏は「50話はないだろ」と、照れ笑いを浮かべた。そして「最初、コロナのパンデミックで（撮影を）やったので、窓も開けて外の音が入って苦労しながら作った」と、立ち上げ時の苦労を振り返った。受賞については「まさか、こういうところに出しているのも知らなかった。電話で『シモさん、やった』と言うから、何をやったんや？ と思った」と望外の受賞だったと強調した。
古巣・阪神が昨年、38年ぶり2度目の日本一に輝いた際は、ちなんだ料理も作った。「ハンバーガーとか便乗できるものは、全部、便乗しました。お好み焼きも、甲子園の形にして、全部乗っかった」と言い、笑った。