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真木よう子、弟が持ってきた台本読んで映画出演決意 撮影中には“神風”吹かせて監督から感謝

日刊スポーツ 2024年7月13日 13時30分

真木よう子(41)が13日、東京・新宿ピカデリーで行われた映画「大いなる不在」公開記念舞台あいさつで“神風”を吹かせたと、近浦啓監督(46)から感謝された。

真木は劇中で、没交渉だった中、警察に捕まり、久々に再会した元大学教授の父が認知症になっており、向き合わざるを得なくなった、森山未來(39)演じる俳優・遠山卓の妻夕希を演じた。卓の父陽二を藤竜也(82)、陽二の妻直美を原日出子(64)が演じた。

真木は、舞台あいさつの冒頭で「猛暑とか雨とか、体調が悪くなることが、たくさんある時にありがとうございます」と客席を埋め尽くした観客に感謝した。出演は台本を読んで決めたといい「私の弟が持ってきて『これ、すごい。何だろう…よう子、ちょっと読んでみて』と。絶対、参加したいなと思った。忘れていたんだけど、この役、自分でいいのかなと…違う人がやれば? と思ったら監督から手紙が来て、がぜんやりたいと」と当時の思いを振り返った。近浦監督は「どうしても真木さんに出ていただきたくて、読みにくい長い手紙を書いた」とオファーを振り返った。その上で、真木と森山が演じた、忘れられない1シーンを振り返った。

「卓と夕希が(陽二の)施設から帰る坂道のシーンのリハーサルの時、真木さんの後ろ姿を見たら、風が吹くなと思い『立ち止まって夕日を見上げてください』と言ったら、事もなげに『分かった』と。海外だとヘリコプターで吹かせるんですけど、奥の木まで揺れた、あの風は、真木さんしか吹かなかった」

この日は、主演の森山が仕事で欧州に飛んでおり、ビデオレターを寄せた。真木は、森山との共演について聞かれ「未來君とは2回目。今回は夫婦…芝居をしているというより、妻になったような感じで。ちょっとダメなところも、年上の(妻の)怒り方をし、ストレスなくやれたなと」と振り返った。

◆「大いなる不在」 小さいころに自分と母を捨てた父が、警察に捕まった。連絡を受けた卓が、妻の夕希とともに久々に九州の父の元を訪ねると、父は認知症で別人のようになっていた。再婚した義理の母も行方不明になっており、卓が父と義母の生活を調べ始める物語。長編映画2作目の近浦監督が脚本も手がけ、森山未來(39)が主演。藤は認知症を患った元大学教授を演じ、森山演じる長年、疎遠になっていた俳優の息子との関係を描いた。サンセバスチャン映画祭シルバーシェル賞の受賞は、藤にとって05年「村の写真集」で上海映画祭(中国)最優秀男優賞を受賞して以来18年ぶりの国際映画祭での俳優賞受賞となった。

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