Infoseek 楽天

桂文枝、80歳最後の落語に満足感「明日からは米寿に向かって」桂ざこばさんへの思いも語る

日刊スポーツ 2024年7月15日 19時23分

落語家桂文枝(80)が15日、大阪市のなんばグランド花月で「傘寿を越えて 文枝自選集・華麗なる独演会」を開催した。

16日に81歳の誕生日を迎える文枝が“傘寿イヤー”のラストに送る独演会。ゲストには桂二葉、林家つる子が出演した。

文枝は21年1月に妻、母を相次いで失った後、「封印してきた」という「妻の旅行」「涙をこらえてカラオケを」を解禁。さらに、この日がネタ下ろしとなる新作「約束」の3席を演じた。

妻の旅行では黄色の着物姿で登場し、まくらで「今日で見納め。明日からはベージュ(米寿)に」とジョークも飛ばした。

公演に先だって応じた報道陣の取材には「最後まで体が持つか。80歳最後の落語なので頑張りたい」とおどけていたが、3日前には散髪もすませ、万全の体制で独演会に臨み、やりきった。「明日からは81歳。できる限りおもしろいものを作って頑張りますので、よろしくどうぞお願いします」と満足感を浮かべた。

傘寿イヤーはキダ・タローさん、今くるよさんら同時代の芸能界を生きた人々が世を去った。なかでも、上方落語協会の会長時代、副会長として支えてくれた桂ざこばさんの訃報は、落語協会百年興行で東京の鈴本演芸場の出番に出るときに知らされ、ショックも大きかった。

「ざこばさんとはいろんなことがあって、本当に申し訳ない気持ちでいっぱい。ざこばさんの分も今日は頑張りたい」と思いを込めた。

創作落語の第一人者として活躍。作り上げた落語の数は「約束」で327作となった。

「明日からは米寿に向けて頑張りたい。500つくると言ったので、それに向かってやっていきたい。健康にだけは気をつけて頑張っていきたい」。文枝の挑戦は続く。

この記事の関連ニュース