13日（米国時間）に行われた米ペンシルベニア州の選挙集会での演説中に銃撃され負傷したトランプ前大統領が16日（同）、ウィスコンシン州ミルウォーキーで行われた共和党大会に、2日連続で出席した。
15日の大会初日は会合終盤に、銃撃事件後、公の場に初めて姿をみせる形でのサプライズ登場となったトランプ氏。CNNなどの報道によると、トランプ氏はこの日も、前日に続いて、負傷した右耳にガーゼを当てて会場入りした。
熱狂する聴衆にガッツポーズで応じるなどしたが、派手なアクションやパフォーマンスはこの日も封印。落ち着いた雰囲気を漂わせた。
前日と同様にVIP席で、副大統領候補に選ばれたJ・D・バンス上院議員（39）とともに党大会の様子を見守った。
一方でネクタイは前日の赤とは異なり、民主党カラーの青だった。今回の暗殺未遂事件を受けて、共和党と民主党の対決をあおるより、大統領候補として「米国の団結」のアピールを意識した可能性もある。
この日の大会では、トランプ氏と指名争いを展開したヘイリー元国連大使が登場し、トランプ氏への「強い支持」を表明した。米メディアの報道によると、ヘイリー氏の登壇は当初予定されていなかったといい、事件の後で急きょ決まったという。これも、共和党内の団結を意識した演出とみられている。同様に指名争いを行ったデサンティス・フロリダ州知事も登壇し、トランプ氏への支持を表明した
15日に正式に党の大統領候補に指名されたトランプ氏は、党大会最終日の18日、指名受諾演説を行う。
トランプ氏は13日、ペンシルベニア州バトラーで行われていた選挙集会で演説中に銃撃され、右耳を負傷、激しく流血した。トランプ氏を撃った男はシークレットサービスに射殺されたが、この暗殺未遂事件で聴衆の1人が死亡し、2人が重傷を負った。当局は、銃撃したのは同州在住のトーマス・クルックス容疑者（20）と発表している。