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【コラム】1球にこめられた「ドラマ」を求めて/大石悠貴

日刊スポーツ 2024年7月18日 7時0分

<UX大石悠貴アナウンサー:きょうはナニゆうき?>

今年も高校野球の季節がやってきました。甲子園出場を目標に78校67チームが熱戦を繰り広げています。私も連日、新潟県内の出場校や各球場で取材を行い、平日夕方の「スーパーJにいがた」の放送に向けて原稿を書き、編集作業にあたっています。その中で私が意識しているのは、試合内容そのものというより「ドラマ」を伝えるということです。

どんな試合にも、1つの学校、1人の選手による1球への思いがぎっしりと詰まっています。そこからドラマをすくい取って、みなさんにお届けする。そうであってこそ、高校野球の素晴らしさはより深く伝わるのだと思っています。

多くのドラマをお伝えする中で、私の心に強く残っているチームがあります。万代高校です。これまでは部員減少により、連合チームを組んで大会に出場していましたが、今年は3年ぶりに単独出場を果たしました。取材をすると、監督が1年生に直筆の手紙を送ったり、部員が休み時間や放課後に勧誘をしたりと“見えない努力”がいくつもあったことが分かりました。

3年生にとっては初めてとなる単独出場。エコスタで行われた試合では、スコアボードに「万代」の文字やダンス部の応援など、彼らの見えない努力が“見える結果”となって表れていたことに感動を覚えました。

甲子園への道だけが感動を与えるのではなく、高校野球に打ち込む姿そのものが感動をもたらすのだと、あらためて感じました。きっと彼らはこの先も高校野球での経験を糧に成長していくでしょうし、後輩もまた新たな歴史を築いていくことでしょう。

さて、この先にはどんなドラマが待っているのか…。来週にかけて準々決勝、準決勝、さらに決勝もあります。取材者としてだけでなく、実況アナウンサーとしてもダイレクトに「ドラマ」をお伝えしていきます! (新潟テレビ21アナウンサー)

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