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【王座戦】羽生善治九段「残念でした」永瀬拓矢九段に敗れ藤井聡太王座との黄金カード実現ならず

日刊スポーツ 2024年7月22日 20時29分

藤井聡太王座(竜王・名人・王位・棋王・王将・棋聖=22)への挑戦権を争う、将棋の第72期王座戦挑戦者決定戦(主催=日本経済新聞社、日本将棋連盟)、羽生善治九段(53)対永瀬拓矢九段(31)戦が22日、東京・千駄ケ谷「将棋会館」で行われた。午前9時から始まった対局は、午後8時15分、後手の永瀬が114手で勝ち、挑戦権を獲得した。永瀬は前期4期連続で保持していた王座を藤井に奪われた。6年連続6回目の登場となる今回は、藤井と立場が入れ替わってのリベンジマッチとなる。第1局は9月4日、神奈川県厚木市「元湯陣屋」で始まる。

敗れた羽生の、藤井と昨年王将戦以来となる頂上対決はなからなった。タイトル獲得通算100期への挑戦も持ち越された。永瀬にうまく押さえ込まれ、終始主導権を許す展開で、粘って盛り返す手順を探った。どうにか永瀬玉に迫ろうとするが、及ばなかった。「仕掛けていって、あまり成算がない形で苦しいかなと思いました」と髪をかき上げた。

今月9日、新型コロナウイルスの感染が発表された。マスク姿で対局に臨んだが、永瀬に屈した。

今年10月で創立100周年を迎える日本将棋連盟会長として関連の仕事をこなしながら、タイトル戦の前夜祭や就位式でのあいさつ、自身の対局と多忙を極めながらタイトル戦挑戦が手の届くところまで勝ち上がってきた。会長在職時のタイトル戦挑戦例としては、故大山康晴15世名人が1986年(昭61)の名人戦に登場している。38年ぶりの快挙達成とはいかなかった。「残念でした。次また頑張りたいと思います」。チャンスはまだある。

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