元衆院議員で実業家の杉村太蔵氏（44）は31日、テレビ朝日系「大下容子ワイド！スクランブル」（月～金曜午前10時25分）に出演し、公設秘書に勤務実態があるように装い、国から支給された秘書給与をだまし取った疑いがあるとして詐欺容疑で、東京地検特捜部の強制捜査を受けた広瀬めぐみ参院議員（58＝参院岩手選挙区）について「信じられない話の連続なんですけど」と、あきれた。
広瀬氏の東京・永田町にある議員会館事務所や盛岡市の事務所、都内の自宅などは30日、東京地検特捜部の家宅捜索を受けた。詐取の疑いが持たれているのは公設第2秘書の給与で、第1秘書の妻という。数百万円にのぼるとの指摘がある。今年3月、「週刊新潮」が今回の疑惑を報じた際、広瀬氏は自身のホームページで、第2秘書について「令和4年12月から同5年8月まで、しっかりと働いていただいた」と主張し、報道は「事実無根」と反論していた。ただ、特捜部は秘書には勤務実態がなかったとみており、押収資料を分析するなどし資金の流れを見極める方針とみられる。
自身も国会議員時代に秘書を雇用していた経験がある杉村氏は、広瀬氏の秘書について勤務実態がなかったとする報道が出ていることへの感想を問われ「世の中、いろんな政治とカネの問題がありますが、これほど信じられないような…どうしてそんなことをやったのかなという。（国から給与が支給される）公設第2秘書で勤務実態がないというのは、ちょっと聞いたことがない」と、首をひねった。
「かつて、さんざん秘書給与をピンハネするとかで大問題になっていたにもかかわらず、それを詐取した疑いが持たれている。ちょっと、信じられない話の連続なんですけど」と、広瀬氏をめぐる報道に、「信じられない」を連発した。
広瀬氏は30日夜、自民党を離党したが、議員辞職を求める声も強まっている。杉村氏は「広瀬議員がもし9月15日までに仮に議員辞職した場合、秋に補欠選挙がある。この補欠選挙は、自民党にとっても野党にとっても、（自民党）総裁選や（立憲民主党）代表選の後になる。新総裁なのか現職が継続なのかは分かりませんが、仮にそうなった場合は、非常に国政に大きな影響を与えるのではないか」とも指摘。広瀬氏の動向次第で参院岩手選挙区での補選となれば、国政に大きく影響すると述べた。