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【王位戦】藤井聡太王位が“ダブル永世”獲得へあと2勝 “魔王”の「藤井対策」を撃破

日刊スポーツ 2024年7月31日 19時15分

藤井聡太王位(竜王・名人・王座・棋王・王将・棋聖=22)に渡辺明九段(40)が挑む将棋の伊藤園お~いお茶杯第65期王位戦7番勝負第3局が30日、31の両日、徳島市の「渭水苑」で行われ、先手の藤井が渡辺を下し、シリーズ対戦成績を2勝1敗とした。藤井は王位5連覇と「永世王位」の資格(連続5期または通算10期)を獲得し、「永世棋聖」に続き、“ダブル永世”を狙う。第4局は19日、佐賀県唐津市「洋々閣」で行われる。

藤井が無敵の戦型「先手角換わり」で白星を引き寄せた。渡辺は藤井の得意戦法を受けて立ち、研究手を披露した。1日目午前からは過去最長となる3時間10分の大長考を強いられた。苦心の末、相手の研究手を外し、自力勝負に持ち込んだ。2日目、中盤の押し合いから終盤へ。63手目には飛車を敵陣1段目へ打ち込む勝負手を放った。相手がひるんだスキに一気に優勢を築いた。

「作戦家」の異名を持つ渡辺の的確な攻めに苦しめられたが、際どい寄せ合いを制した。

2人は過去に5回、タイトル戦で対戦しているが、いずれも藤井が制している。“魔王”と呼ばれる渡辺の巧みな戦術を駆使し、ミスを引き出す「時間攻め」にも苦しんだが、なんとか白星を先行させた。

過去、徳島での対局は3戦全勝だったが、相性の良かった徳島対局は4連勝。シリーズの流れを左右する第3局を制し、「真夏の7番勝負」で“技あり”の勝利をつかんだ。

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