上方落語の最高齢落語家、笑福亭円笑(84)が5日、老衰のため、都内の病院で亡くなった現役最高齢99歳の落語家桂米丸さん(本名・須川勇)をしのんだ。
アマチュア落語家だった高校生時代、NHKで収録していた落語会に出演する米丸さんを見たのが初めてだった。
「手を腰のあたりで左右に交差させながら、語りかけるようなしゃべり方が印象に残ってます」
6代目笑福亭松鶴さんに入門し、プロの落語家になったあと、イベントに一緒に出演したこともあったという。
自身も桂福団治と並ぶ上方落語界の最高齢。“元気現役百歳”を掲げているだけに「心臓の手術をされても落語をやっておられた。長々としゃべって、『もう降りてくれ』と言われても、『いいんだよ、そんなこと』と言って大ウケ。あの年齢になっても話し続けられたのはすごい」。
90歳を過ぎても寄席を中心に活動した米丸さんの姿が励みになっている。
「体形的にも淡々としゃべる姿がしゃれていて、年寄りじみた感じをさせない、サイダーを飲んだときのようなサラッとした方。息の長いお師匠さんでした。ご冥福をお祈りします」としのんだ。