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フワちゃん炎上騒動「芸人による毒舌や暴言が笑いとして成立しにくくなっている現象」元放送作家

日刊スポーツ 2024年8月6日 11時25分

元放送作家の長谷川良品氏が6日までにYouTubeチャンネルを更新。タレントのフワちゃんが不適切投稿により炎上している騒動について件について解説した。

長谷川氏は「芸人による毒舌や暴言が昨今、笑いとして成立しにくくなっている現象」について切り出し、その理由について「毒舌の優位性がネットに奪われてしまったから」だと指摘。「単なる毒舌という意味においては、良い悪いは別にして、例えばネット論客の方々の発言のほうがはるかに過激であり芯を食っていて、カタルシスがある。留飲が下がります。これは当然ですよね、ターゲットがマスであるだけに規制が多く、当たり障りのない発言メインのテレビに比べて、ネット空間の方が先鋭化しやすく自由です」と説明した。

毒舌は長らくテレビにおいて“芸”として認められ、笑いの一ジャンルとして包摂されてきたが、昨今は権威に対する皮肉や風刺などではなく、単に「言いにくいことを口にする」ことが“毒舌”とされる風潮もある中、ネット論客や匿名アカウントなどの発言よりも“生ぬるい”テレビタレントたちによる安易かつひねりのない毒舌が笑いとして成立しにくくなっていることに「笑えるものが笑えなくなったのではなく、もはや笑えなくなったものが笑えなくなっただけにすぎません」「特に何のひねりもない毒舌に、権威に対してではなく上から下を向いた弱い者いじめにしか見えない毒舌、さらに私怨(しえん)に満ちたねたみを感じるような毒舌など、もはや受け入れられません」と解説した。

今回、ピン芸人やす子に対する不適切な文言を含む投稿で炎上しているフワちゃんについては「決定的なダメージになると思います」と指摘しつつ「本来、彼女のように奔放でタメ口、無礼キャラが世間に受け入れられるためには、『これはあくまでもエンタメ芸』というように見られる必要があります。要は『ああ見えて実は良い子』だったり『実は礼儀正しい』『実はちゃんとしている』というように、この“実は”につながる3要素が不可欠なんですが、彼女の場合、あの奔放キャラを支えるそんな“実は神話”がもはや崩壊しつつあります。むしろ実はプライベートではもっと無礼というように、『実は』というエクスキューズが機能しなくなってしまった。つまり虚構と現実のキャラが一致した。なんなら現実の無礼キャラを超える邪悪な裏の顔として露見、もはや免罪符として通用しなくなってしまったことを暗示しています」と私見を述べた。

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