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浅田美代子ウェブ映画「ミライヘキミト。」は「ホームドラマが少ない今いいなと思って欲しい」

日刊スポーツ 2024年8月6日 19時28分

浅田美代子(68)が6日、都内のユーロライブで行われたオリジナルウェブ映画「ミライヘキミト。」(ウエダアツシ監督)完成披露試写会舞台あいさつで「ホームドラマらしいホームドラマ…今、そういうのが少ない」と今の日本から、ホームドラマが失われていると指摘した。その上で「懐かしいなとか、いいな、こういうのも…と思ってもらえたら」と、かつてのホームドラマをほうふつとさせる、同作の意義を強調した。

「ミライヘキミト。」は、転職などの人材情報サービスマイナビ創業50周年記念映画。海辺の小さな町の渡利家を舞台に進学、転職、結婚、セカンドキャリアなど、人生のターニングポイントを迎えたヒロインたちの“青春”と、彼女たちを取り巻く家族を描いた。

浅田は劇中で、渡利家の祖母・海を演じた。斉藤陽一郎(53)演じる父・俊夫の母で、西田尚美(54)演じる嫁・羽菜、川島鈴遥(22)演じる下の孫・由宇と朝食を作るシーンなどを、和気あいあいと演じた。川島が「本当の家族のように2週間、過ごしてワチャワチャ、楽しかったのを覚えています」と撮影を振り返れば、浅田は「(撮影が)すばらしい家族ができて、映像で分かるようになっていると思う」と続いた。

斉藤も「本当の家族より、家族のように仲良くなった。それは珍しいことで、どこかで演技だし…でも、どこかで家族になってしまった、仲の良さがスクリーンに映っていると思うので」と、並外れた一体感が醸成された撮影だと振り返った。西田は、ツボにはまったのか檀上で何度も笑いが止まらなくなり、家族を演じた共演陣と何度も視線をかわした。「食事シーンばかりだから、仲良くなった面もあると思う。カットがかかっても、私たちだけで食べてしまおうという家族だんらんがあった」と振り返った。

そんなトークを、浅田は笑みをたたえて見つめ続けた。浅田自身、1965年(昭40)から90年までTBS系で放送された「時間ですよ」や、74年に同系で放送された「寺内貫太郎一家」といった、久世光彦さんがプロデュース、演出した、日本芸能史に残るホームドラマに出演した経験を持つ。それだけに「良い家族…ホームドラマらしいホームドラマ。今、そういうのが少ないので、懐かしいなとか、いいな、こういうのも…と思って見てもらえたら」と、1人でも多くの人に見てもらえることを望んだ。舞台あいさつの最後にも「家族を、もう1度、考えて、家族っていいものと思ってもらえたら、うれしい」と観客に呼びかけた。

「ミライヘキミト。」は、4つのエピソードで構成され、作品公式YouTubeチャンネルで、16日から全4話を1週間ごとに配信予定。この日が、映画のスクリーンで作品を鑑賞できる、唯一の機会だった。浅田は「今日、この画面で見られる方は幸せだと思う。スマホじゃなくて、テレビの画面で見て欲しい」とリクエストした。【村上幸将】

◆「ミライヘキミト。」 海辺の小さな町に住む渡利家に、今日も朝がやってきた。ダイニングでは母羽菜(西田尚美)長女咲季(平祐奈)次女由宇(川島鈴遥)祖母海(浅田美代子)が手分けして朝ご飯の準備をしている。新鮮な魚や野菜をふんだんに使ったおいしそうなメニューが出来上がった頃、いいにおいをかぎつけ、ようやく父俊夫(斉藤陽一郎)が起きてくる。「朝食は王様のように、夕食は貧民のように」がモットーの渡利家では、豪華な朝ご飯で毎朝エナジーを充電している。そんな仲の良い一家だが、実は家族に言えない“秘密”を抱えている者も何人かいるよう。人生の岐路で悩みつつ新たな1歩を踏み出す人、その背中を押す人など、渡利家の何げないけど豊かな日常が描かれていく。

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