新体制初の“世界”をつかんだ。5人組女性アイドルグループ、マジカル・パンチラインが、12月7日～8日にシンガポールのシンボル、マリーナ・ベイ・サンズで行われる「シンガポール コミック コン2024」に出演することが8月7日に発表された。
今月18日には音楽フェス「SUMMER SONIC 2024」出演、来年1月からは結成9周年全国ツアーも控える。メンバーの入れ替わりなどを乗り越え、「世界中の毎日をキラキラハッピーにする！」をコンセプトに輝く“マジパン”に今の心境を聞いた。
プロデューサー兼任のリーダー沖口優奈（26）は現体制初の海外イベント出演に「日本を飛び出してみなさんを音楽の力で笑顔にできるグループになりたいと思っていました」と喜んだ。「現メンバーは海外との親和性もあると思います」と自信も口にし「見てくださる方をどう楽しませられるのかチャレンジしたいです」と力を込めた。
21年1月から現体制となり、約3年半。コロナ禍も経て、グループは再び勢いを増している。6月には現体制での再収録曲などが入った2年ぶり3枚目のアルバム「MAGiCAL BOX」を発売。山本花奈（18）は「新曲やライブでしかやっていない曲なども入っていて、ファンの人へのプレゼントのようなアルバムになりました」と語る。 リード曲の「マジカル・トキメキハイビーム」はロックバンドMOSHIMO提供の爽快感ある楽曲に仕上がっており、振付は、超ときめきハート宣伝部「すきっ！」やFRUITS ZIPPER「わたしの一番かわいいところ」など昨今の人気アイドル曲を手がけてきた槙田紗子氏が担当。槙田氏には約1年前からのラブコールが実ったといい、沖口は「スタッフさんにも『今回はぜひ紗子さんに』とお願いしていたので、かなってうれしいです」と笑顔をみせた。
最年少ながら歌唱力でグループを引っ張る宇佐美空来（16）も「（『マジカル・トキメキハイビーム』は）初めて見る方でも覚えやすいですし、私たちも本当に覚えやすくて。レッスン初日でもいつもよりスムーズに踊ることができました。これからもたくさん広まって、SNSの『おすすめ』欄にどんどん出てくるぐらい流行らせたい」と意気込んだ。
益田珠希（20）はこのほか収録曲の「今日がまだ蒼くても」をおすすめに挙げ「私も加入前から受験期とかに聞いていました。ライブで大事な時に歌うことが多いですし、生で聞いていただけたら（迫力や完成度に）ファンの方も驚いていただけるんじゃないかなと思っています」と自信を込めた。
グループは16年に結成。残る初期メンバーは沖口のみで、一時は存続の危機を迎えたこともあった。当時について沖口は「不安や居場所が無くなるんじゃないかという悲しさも感じましたけど、続けたい気持ちしかなかったので『マジカル・パンチラインでやりたいんです』と駄々をこねました（笑い）」と振り返る。
途中加入で残留を決めた吉澤悠華（21）らとヤマを乗り越え、21年に益田、山本、宇佐美が加入。沖口は「初期の頃はお互いをライバルとして切磋琢磨（せっさたくま）している雰囲気があって、今の子たちは少し心穏やかな姉妹な感じです。また違った雰囲気でいいなと思っています」と語り「新加入の3人の成長速度もすごいですし、パフォーマンスもしっかりしている。一緒にグループを守り続けてくれて今のマジパンが大好きだと思えていますし、グループの魅力をもっと広めて存在を知らせていきたいです」。
新体制以降は吉澤がグループの衣装担当も担うようになった。服飾系の大学にも通っており、メンバーカラーや個性に合わせた衣装を考案。「自分にしかできないデザインを目指して、毎回いろいろと考えています」。山本はそんな衣装について「自分は激しく動くことが特徴なんですけど、すごく踊りやすいですし、毎回私たちのことを考えて作ってくださっているなと愛を感じています」と笑顔で話した。
170センチの宇佐美を筆頭に高身長メンバーが多く、平均は165・4センチ。スタイルの良さを生かしたパワフルかつキュートなパフォーマンスも魅力のひとつとなっている。新体制を機にコンセプトも練り直し「世界中の毎日をキラキラハッピーにする！」を考案。年末の“パンチライン”となるシンガポール遠征まで、まだまだマジパンは走り続ける。【松尾幸之介】
◆マジカル・パンチライン 元アイドリング！！！佐藤麗奈を中心とした新グループプロジェクトから発足し、小山リーナ、浅野杏奈、清水ひまわり、沖口の5人で「魔法」をコンセプトに結成。19年2月に吉澤と吉田優良里が加入。21年9月の吉田の卒業から現在の5人体制となった。これまでシングル11作、アルバム3作をリリース。「マジカル・トキメキハイビーム」はフジテレビ系「華大さんと千鳥くん」7～9月度エンディングテーマ。ラジオ日本「マジカル・パンチラインのマジラジ」（土曜深夜3時）にレギュラー出演中。