東京都は8日夜、同日午後4時43分ごろ、宮崎県南部で起きた震度6弱の地震を受け、気象庁が「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を発表したことを踏まえて、南海トラフ地震臨時情報にかかわる災害対策本部会議を、都庁内で開いた。
同会議には、6日に神宮球場で行われたプロ野球ヤクルト対阪神戦の始球式に臨んだ際、左膝関節を剥離骨折し、全治2カ月と診断された小池百合子知事(72)も、本部長としてリモート対応で会議に参加。国や関係機関との連携や情報収集、都民への正確な情報発信について、出席した幹部らに指示を出した。
小池氏は、先月の都知事選で3選されたが、選挙戦では「首都防衛」を強く打ち出し、地震や災害対策には強い危機感とこだわりを持っている。
グレーと緑色をあしらった都の防災服姿の小池氏は、リモート画面に大写しになった状態で、「国や関係機関との連携、情報収集」「都民に対する正確な情報発信」「市区町村と連携し、避難体制や備蓄など、日ごろの備えの再確認」の3点を出席者に指示。その上で「各局が連携し、都庁一体となって引き続きの対応を、よろしくお願い致します」と呼びかけた。
小池氏は、剥離骨折が発表された7日の公務を中止したが、主な公務は当面、テレワークで対応するとしていた。この日突如発表された南海トラフ地震臨時情報を受けて、さっそく対応を迫られた形となった。