岸田文雄首相は14日、首相官邸で記者会見し、9月の自民党総裁選に出馬しないことを電撃表明した。会見は午前11時半に始まり、首相の発言と質疑応答が行われたが、質問者が手を上げている中での「途中打ち切り」で終了した。
首相の質疑応答が続いていた同11時53分ごろ、進行役が「この後、総理は予定がございますので、申し訳ございませんが会見は終わらせていただきます」と、「打ち切り」通告をした。
「今、挙手いただいている社は追って書面でご質問を提出いただければと思います。本日中に1問、担当あてにメールでお送りいただき、後日書面にて回答をさせていただきます」と述べた。このスタイルは、通常の首相会見でも行われているが、現職の自民党総裁である首相の総裁選不出馬会見という重大な意思表明の場は、わずか25分足らずで終了した。
首相は会見で「自民党が変わったことを示すため、最も分かりやすい最初の一歩が、私が身を引くこと。私は9月の総裁選には出馬しません」と述べた。9月の任期いっぱいは総理総裁を続ける。2021年10月に発足した岸田内閣は、3年足らずで終結する。