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ボクシング女子金イマネ・ヘリフが実業家イーロン・マスク氏やハリー・ポッター原作者らを告訴

日刊スポーツ 2024年8月15日 10時12分

パリオリンピック(五輪)ボクシング女子66キロ級で、性別問題で論議を呼びながら金メダルを獲得したイマネ・ヘリフ(25=アルジェリア)が、大会中にネット上で嫌がらせを受けたとして米実業家イーロン・マスク氏や映画「ハリー・ポッター」シリーズの原作者として知られる英作家のJ・K・ローリング氏らを訴えていることが分かった。

金メダル獲得後にSNSで誹謗(ひぼう)中傷を受けたとしてフランスの捜査当局に提出した告訴状の中に両者の名前が記されていると、米バラエティ誌が報じた。パリ検察庁は、ヘリフの告訴状を受理したことを認め、捜査が開始されたと同誌に述べている。

ヘリフの弁護士は、検察は匿名で憎しみに満ちたコメントを書いた可能性のある人々を含みすべての人を捜査できると話し、X(旧ツイッター))にコメントを書き込んだトランプ前大統領も訴訟に名前が挙がるかどうかにかかわらず、捜査を受けることになるだろうと述べている。すでに投稿を削除していたり、謝罪した人も「訴訟は起こされており、事実は残っている」として、捜査に関して何も変わらないとの見解を示している。

ローリング氏は、Xで1420万人のフォロワーに向けて、ヘリフとイタリア代表アンジェラ・カリーニが対戦した2回戦の写真を投稿し、「頭を殴られたばかりの女性の苦痛を楽しんでいる男性」などと書き込んでいた。また、マスク氏も「男性は女性のスポーツに参加すべきではない」と主張する元競泳選手のライリー・ゲインズさんの投稿を共有し、「まったくその通り」などとコメントしていた。一方のトランプ氏も、「女性スポーツから男性を締め出す!」とメッセージをつづっていた。

フランスではサイバーハラスメント事件が司法当局によってより真剣に受け止められており、場合によっては懲役刑が課せられることもあると述べている。(ロサンゼルス=千歳香奈子)

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