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【王位戦】藤井聡太王位、圧勝も「距離感をつかむのが難しい将棋」“ダブル永世“獲得に王手 

日刊スポーツ 2024年8月20日 18時27分

藤井聡太王位(竜王・名人・王座・棋王・王将・棋聖=22)に渡辺明九段(40)が挑む将棋の伊藤園お~いお茶杯第65期王位戦7番勝負第4局が19、20の両日、佐賀県唐津市「洋々閣」で行われ、後手の藤井が渡辺を下し、シリーズ対戦成績を3勝1敗とした。藤井はあと1勝で、王位5連覇と「永世王位」の資格(連続5期または通算10期)を獲得し、「永世棋聖」に続き、“ダブル永世”となる。第5局は27日、神戸市「中の坊瑞苑」で行われる。

終局後、藤井は、互いの玉の囲いが異なったことで「距離感をつかむのが難しい将棋だった」と振り返った。

先手の渡辺がエース戦法「矢倉」を志向し、藤井は急戦含みの駒組みから矢倉中飛車に構えた。中央攻撃を仕掛けると、渡辺は2時間37分の大長考し、封じ手へ。2日目も藤井が5、7筋で攻勢をかけた。

アクセル全開の攻めに、渡辺はカウンター狙いの構えだったが、最後は藤井が踏み込み、押し倒した。

先月22歳の誕生日を迎えたばかりの若き第一人者は、「永世棋聖」に続き、2つ目の「永世称号」獲得に王手をかけた。「作戦家」の異名を持つ渡辺の渾身(こんしん)の作戦を得意の一直線の攻めで、打ち破った。

王位戦は北は北海道から南は佐賀と全国を転戦し、1局を2日かけて戦う持ち時間各8時間の7番勝負。先に4勝を挙げた方がタイトルを獲得する。「第5局はすぐにあるので、しっかり状態を整えていきたい」と意気込んだ。「真夏の7番勝負」をイッキに制する勢いだ。【松浦隆司】

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