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中村橋之助、福之助、歌之助の成駒屋3兄弟が9月に自主興行「我々自身もお客さんも一緒に成長」

日刊スポーツ 2024年8月22日 5時30分

歌舞伎俳優中村橋之助(28)福之助(26)歌之助(22)の成駒屋3兄弟が、自主公演「神谷町小歌舞伎」を9月12、13日、東京・浅草公会堂で行う。昨年に続く2度目の開催に向け、その思いを語った。

中村芝翫(58)三田寛子(58)を両親に持つサラブレッドたちは昨年、あえて自主興行に踏み切った。そこには、歌舞伎の将来を見据えた思いがある。橋之助は「歌舞伎というと難しいイメージがあると思いますが、見やすい物もあります。そんな演目で、まずは歌舞伎に触れて欲しい」。3兄弟の共通点を「古典好き」とし、「我々自身が成長できて、お客さんも一緒に成長し、歌舞伎座の本興行につながればいいなと思っています」と熱く語った。

自主興行ということで、ポスターやパンフレットの制作など、裏方もすべて仕切っている。特にZ世代の感覚を取り入れるべく歌之助の意見で、3等席を3000円とした。橋之助は「僕たちはおかげさまで、裏方の仕事を経験せず、今まで芸に集中できた部分があります。でも、こういう苦労もあって公演が成り立っているんだというところを感じるのは、すごくいいことなんです」。

その上で橋之助は「今回のメインは福之助」という。「一本刀土俵入」「双蝶々曲輪日記 角力場」を上演するが、ともに相撲がテーマ。特に「一本刀」は福之助にとって「お君ちゃん役を、小さい頃にやったことがあって、その時に亡くなった伯父勘三郎の最後の長セリフがかっこよかった」という憧れの演目だ。

今回、福之助自らがその茂兵衛を演じる。「使っていただいた時間に対して、ちょっとでも良いものを見せられたらと思って努力しています。ぜひ、自分の口上から楽しんでください」とアピールした。【川田和博】

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