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師匠宮田八段祝辞 副賞カントリーマアム1年分は「将棋クラブであずかって…」伊藤匠叡王就位式

日刊スポーツ 2024年8月23日 15時48分

将棋の第9期叡王戦でうれしい初タイトルを獲得した伊藤匠叡王(21)の就位式が23日、東京都港区「明治記念館」で行われた。今期は藤井聡太8冠(当時=22)に挑戦。3勝2敗と激戦をものにして、将棋界の全タイトル(竜王・名人・叡王・王位・王座・棋王・王将・棋聖)を保持していた藤井の一角を崩した。

式で師匠で、伊藤が通っていた三軒茶屋将棋クラブを主宰する宮田利男八段(71)が祝辞を述べた。「16年前、伊藤匠5歳の時なんですけど。その頃はおいタックン、おい伊藤くんと呼んでいたんです。最近ではタイトルを取られましたので、匠先生と呼ばせていただきます」と、いきなり会場を笑わせた。

昨年10~11月の竜王戦7番勝負で初めてタイトルに挑戦したが、その藤井に4連敗。今年2~3月の棋王戦5番勝負も1分け3敗だった。叡王戦挑戦が決まると、師匠は「今回はどうですか」と多くのファンに尋ねられた。「『今度は何とかしてくれるでしょう』と言うんですけど、『絶対無理だよな』と思ってたんです。私の立場では『ダメですよ』と言えないんで」と素直に話した。

完敗した第4局、最後の最後まであきらめない姿に感心した。「人間辛抱」と大相撲不世出の横綱初代若乃花の言葉を出し、「次はいけるかなと思うようになった」とも語った。

最後に、伊藤が副賞でもらった不二家「カントリーマアム」1年分に触れ、「三軒茶屋の将棋クラブであずかってあげるから」と爆笑を誘うスピーチを締めくくっていた。

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