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北野武監督最新作「Broken Rage」に浅野忠信、大森南朋ら 錦鯉長谷川雅紀らは初出演

日刊スポーツ 2024年8月26日 7時0分

北野武監督(77)が、米Amazonの映画、ドラマ製作部門Amazon MGMスタジオとタッグを組み監督・脚本・主演を務める最新作「Broken Rage(ブロークンレイジ)」に、浅野忠信(50)大森南朋(52)らが出演することが25日、分かった。

同作は「暴力映画におけるお笑い」をテーマにした62分の中編で、世界3大映画祭の1つ、第81回ベネチア映画祭(イタリア)アウトオブコンペティションへの出品が、7月に同映画祭から発表されていた。日本の配信動画作品の、同映画祭への正式出品は初めてで、9月6日に初上映が決定した。

「Broken Rage」は、北野監督の構想を元に、前半は警察とヤクザの間で板ばさみになった殺し屋が生き残りをかけて奮闘する、裏社会を舞台に繰り広げられる骨太のクライムアクションを描いた。一方、後半は前半と同じ物語をなぞるコメディータッチのセルフパロディーとして描いた。主人公の殺し屋・ねずみを、同監督がビートたけしとして演じた。

浅野は、ねずみを麻薬捜査の覆面捜査官として捜査協力させようとする井上刑事を演じた。北野監督作品への出演は、23年の前作の「首」と03年の「座頭市」に続き3回目。「『Broken Rage』の台本を初めて読んだ時に今まで見たことない展開に驚き、それと同時に監督の新たな挑戦にご一緒できることに興奮しました!」とコメントした。

大森は、福田刑事を演じる。北野監督作品への出演は02年「Dolls(ドールズ)」、08年「アキレスと亀」、17年「アウトレイジ 最終章」「首」に続き5回目となる。「まずは、再び敬愛してやまない北野武監督の『北野組』に参加出来るという喜びがありました」と出演を喜んだ上で「最初に脚本を読ませていただいた時には、これはちょっと今までにない新たな北野監督の世界だなと感じ、いかに取り組んで行くか頭を抱えましたが、撮影現場では緊張感の中にも笑いのあるいつもの最高の北野組の現場でした」と作品を評し、撮影を振り返った。

また「首」で北野組に初参加した中村獅童(51)が、麻薬売買を取り仕切るヤクザの親分役で北野監督作品に2作連続で出演。若頭役を、89年の北野監督の映画監督デビュー作「その男、凶暴につき」から北野組に参加し、常連の白竜(71)が演じる。さらに「アウトレイジ 最終章」と「首」に出演した仁科貴(54)も出演する。

さらに、元プロ野球中日投手の郭源治氏(67)を父に持つ俳優佳久創(33)劇団ひとり(47)錦鯉の長谷川雅紀(53)馬場園梓(43)空気階段の鈴木もぐら(37)らが北野組に初参加。宇野祥平(46)國本鍾建(58)矢野聖人(32)お笑いコンビ「ビコーン!」前田志良(36)プロレスラー秋山準(54)も出演陣に名を連ねた。

北野監督がAmazon MGMスタジオとタッグを組み監督・脚本・主演を務める長編映画を製作する件は、6月19日に発表された。その際、同監督は「映画を撮り始めて数十年が経ちましたが、各国で映画製作をしているAmazon MGMスタジオとタッグを組むのは自分自身にとっても新たな挑戦でわくわくしています」とコメントした。

発表の際、新作のタイトルをはじめ詳細は明らかにされなかった。ただ、北野監督は「首」公開前の23年11月15日に都内の日本外国特派員協会で開いた会見で「暴力映画におけるお笑いというテーマで製作に入っています」と新作に着手したことを明かしていた。その発言と、Amazon MGMスタジオと製作する新作との因果関係は明かされず、Amazonプライムビデオの関係者は「現在鋭意製作中なので、続報にご期待ください」と意味深に語っていた。そうした状況下で、7月のベネチア映画祭ラインアップ発表で、タイトルと出演者としてビートたけし、浅野、大森の名が発表されていた。

「Broken Rage」は、Amazonプライムビデオで25年に全世界配信予定。今回の正式発表を受けて、ポスタービジュアルと場面写真が解禁された。

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