2009年（平21）に解散した英国のロックバンド「OASIS（オアシス）」の公式インスタグラムは26日「27．08．24」「8am」の文言が流れる動画を投稿した。メインで楽曲を制作したリードギター、ボーカルのノエル・ギャラガー（57）はバンド公式と同時、弟でボーカルのリアム・ギャラガー（51）は約5分遅れで、それぞれインスタグラムとXに同じ動画を投稿した。英国の複数の芸能メディアは、バンドとギャラガー兄弟のSNSによる発信に先行し、兄弟の不仲からノエルが09年8月に脱退以後、あり得ないと思われていた再結成が、今週中にも発表される見込みだと報じた。
大衆紙「ザ・サン」は「オアシスが衝撃の再結成を果たし、今週にも再結成を発表」と報じた。ノエルとリアムは和解に向けての努力を続け、再結成に向けた交渉も行ったとし「これは、誰も実現しないと思っていた再結成だ。リアムとノエルは10年以上も敵同士だったが、ひそかに連絡を取り合っていた」との音楽関係者談も掲載。ツアーが再開されれば「英国史上、最も需要のあるツアーになると予想されている」と報じた。
オアシスは、1991年（平3）に結成。90年代の英国ロックシーンを代表するバンドで、世界的人気を博したポップアイコンでもある。「ドント・ルック・バック・イン・アンガー」「ホワットエヴァー」などヒット曲を多数、送り出し、中でも95年の「ワンダーウォール」は、英国の公共放送BBCのラジオ2が20年9月に、90年代のブリティッシュ・ポップで最も売れた楽曲だと発表。トップ10には、オアシスの楽曲が6曲も入った。過激で挑発的な言動も、世界中の若者の心を刺激した。
一方で、ギャラガー兄弟の不仲は有名で、たびたび激突してきた。09年8月28日には、パリ近郊で開かれたフェスティバル出演前に、リアムがノエルのギターを床にたたきつけて破壊し、ノエルは脱退を表明。バンドは解散し、リアムはノエルが抜けた後のオアシスメンバーを率いて「ビーディ・アイ」を結成も、楽曲を制作していたノエルの脱退は大きく、同バンドは14年に解散した。
リアムは23年にXで「再結成は実現するよ」と投稿するなど再三、再結成をほのめかしてきた。一方、個人での活動が順調なノエルは、再結成に関しては沈黙を続け、関心すらにおわせなかった。そんなノエルに対し、リアムは今年に入っても、英紙「ガーディアン」のインタビューに応じた中で「兄に見捨てられた」などと解散について語っていた。
日本のXでも「オアシス再結成」がトレンドワードに上った。一方、21年7月に光浦靖子（53）がカナダ・バンクーバーへ語学留学後、コンビとしての活動は休止中のお笑いコンビ「オアシズ」の活動再開と、勘違いしたとの反応も幾つか見られた。