米歌手マライア・キャリー（55）が、母パトリシアさんと姉のアリソンさんを同じ日に亡くしたことが明らかになった。キャリーは米ピープル誌に声明を発表し、「週末に母を亡くして心が張り裂けています。悲しいことに同じ日に姉も命を落としました」とコメント。「母が亡くなる前の最後の1週間を一緒に過ごすことができて幸せでした」と話し、愛とサポート、プライバシーの尊重に感謝の言葉を述べた。
一方、両者の死因を含む詳細は明らかにしていない。
キャリーが3歳の時に父親と離婚したパトリシアさんは、オペラ歌手として活動した後はボーカルコーチを務めていたことで知られる。
母娘の関係は複雑で、2020年に出版した回顧録の中で「私の人生の多くの側面と同様、母との関係も矛盾と相反する現実に満ちていた。白黒で決められるものではなく、虹色の感情が渦巻いていた」とつづっていた。
しかし、母親を愛していたことも事実で、回顧録の一部をパトリシアさんに捧げ、「このような状況の中でも最善を尽くしてくれたと信じている」「いつもできる限りあなたを愛している」と記していた。
一方のアリソンさんについても、著書の中で12歳の時に薬物を盛られたり、売春の斡旋人に売られそうになったと暴露し、名誉毀損で訴えられている。姉妹間には長年確執があったことで知られ、「接触しない方が精神的にも肉体的にも安全だった」と非常に複雑な関係を赤裸々につづっていた。（ロサンゼルス＝千歳香奈子通信員）