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富田望生、東日本大震災の経験語る「生きることに精一杯だった」災害時「全てにおいて水が必要」

日刊スポーツ 2024年8月27日 12時19分

俳優の富田望生(24)が27日、都内で緊急災害水支援チーム「EWAT」設立発表会に出席し、東日本大震災で被災した自身の経験や支援活動について語った。

冨田は「EWAT(イーワット)」ユニホームを着用して登場。特任隊長に任命され、「身が引き締まる思いです。さまざまな期待と大きな見守りを持って応援して行けたらなと思っています」と意気込んだ。

「EWAT(イーワット)」は、創業100周年を迎えた水道機工株式会社が設立した独自の緊急災害水支援チーム。災害時の断水被害対策や緊急的な飲料水確保を目的として、被災地での支援活動を行っていく。

福島県いわき市に住んでいた小学校5年生の頃に東日本大震災を経験。当時を回想し「電気、ガス水道全てが止まって真っ暗な中ろうそく1個に火を付けて、地震が来る度に火事にならないように消して付けて過ごしました。異様な光景だったと思います。どうしたら普通の生活に戻るのか、分からないまま1秒1秒生きることに精いっぱいだったなと思います」と辛い記憶を振り返りながら言葉にした。

被災から10日後に身を移した関東圏のホテルでは、同じ境遇の人たちと毛布にくるまって身を寄せ合ったという。

災害時に必要な物は「水だと思います」と即答。被災時に、水の重要性を痛感したという。

「(被災時に)うどんを作るのにもトイレを流すのにも歯を磨くのにも、水が必要。ちょっと水があるだけでこんなにも変わるんだって実感する瞬間が多かったです。全てにおいて水って必要だと思いました」

震災当時は「給水所の情報を近所の人と共有して、ポリタンクを抱えて取りに行きました。みんなでこの水をどう使うか話し合って大切に使っていた記憶があります」と水は命綱のような存在だったという。

被災経験を生かし、水は自宅に備蓄。防災リュックも自宅で常備しており、最近四国や宮崎県で大きな地震が続いたことから、リュックの中身を再チェックしたという。「長持ちする缶詰や持ち運びできる膝かけも」といつ来るか分からない地震に備え、防寒グッズも入れている。

「地震があったときはお風呂の水を捨てない。トイレを流すのに使えると思うので」と、地震の災害対策について語った。

この日は、造水装置を使って造水にチャレンジ。ハンドルを回し、水が浄水され飲み水になっていく様子に「どんどん水がきれいになっていく!あのとき欲しかったです」と感動。「一瞬にして、とってもきれいな水に変わったので、これが被災地にあるだけで人々の安心が深まると思う。本当に(当時に)に欲しかった…」と目を丸くした。

「これからの期待がさらに膨らみました。本当にお水大切なんです。被災地の方に寄り添って活動していくことに期待しています」と祈った。

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