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野田佳彦氏「世襲禁止など本質的政治改革を自らの手で」立民代表選出馬表明で自民世襲議員批判

日刊スポーツ 2024年8月29日 12時50分

立憲民主党の野田佳彦元首相(67)は29日、地元の千葉県習志野市で報道陣の取材に応じ、党代表選(9月7日告示、23日投開票)に出馬すると表明した。出馬に必要な推薦人20人を超える支援を確保したとの見通しを示した。

野田氏は、同じタイミングで自民党総裁選(9月12日告示、27日投開票)が行われることに触れ「次の新しい総理は、自らの鮮度が失われないうちに解散総選挙を打つのは間違いない。代表選を勝ち抜き、政権を懸けた戦いに勝ち抜くためにどうしたらいいかを考えてきた」とした上で「自民党には華麗なキャリアの人や、何代も政治家を輩出してきた世襲議員が多い。刷新感は漂わせるような演出になっている。それに対して政権をとりに行くには、我々も刷新感は必要だが、一定の経験に基づく安定感、問題解決の覚悟と力量が問われる。それが今回チャレンジした決意の背景にある」と、出馬を決めた理由にも言及した。

一方で、派閥裏金事件に対する総裁選出馬候補らのこれまでの発言を酷評。「裏金議員の解明が進まず、けじめも大甘。今ごろになって『お金を返還しろ』とか『公認を出すな』という話になっているが、自民党の8段階ある処分には、公認を出さない処分もある。なぜあのさなかに言わなかったのか。今ごろ何を言っているのか」とばっさり。「ザルすぎる」といわれる政治資金規正改正法が、自公両党の合意で、さきの通常国会で成立したことにも触れ「そんなものに賛成した人たちに、本当に政治改革ができるのか。まずはうみを出さないと前に進まず、私はうみを出し切る役割を果たしたい」と述べた。

自身は「地盤、看板、カバン(金)」がない状態から政治家を続けてきたとして「お金をかけない選挙が原点。今、政治に金をかけすぎていることに反省もないことに強い問題意識がある。政治改革を先頭に立って実現したい」と述べた。また、自身が衆院解散を電撃表明した首相時代の党首討論に触れ「安倍元総理と約束した議員定数削減や、あるいは世襲の禁止とか。本質的な政治改革を自らの手で実現したい」と訴え、今回の自民党総裁選の候補者にも含まれている世襲議員をけん制した。

立民代表選には、枝野幸男前代表(60)がすでに出馬を表明。泉健太代表(50)や当選1回の吉田晴美衆院議員(52)らも出馬を模索している。

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