Infoseek 楽天

秀山祭九月大歌舞伎が開幕 中村吉右衛門の功績を顕彰して上演する恒例公演に温かい拍手

日刊スポーツ 2024年9月1日 19時7分

松本幸四郎(51)、尾上菊之助(47)、片岡愛之助(52)らが出演する「秀山祭九月大歌舞伎」(9月25日まで)が1日、東京・歌舞伎座で開幕した。

明治末期から昭和にかけて活躍した中村吉右衛門の功績を顕彰し、その芸と精神を継承していくことを目的として上演する恒例歌舞伎。初世吉右衛門の俳名である「秀山」を冠して2006年9月から始まり、2021年に亡くなった二世中村吉右衛門が長年にわたり情熱を傾けてきた。

昼の部では、「摂州合邦辻」と「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」を上演した。前者は初世中村吉右衛門が合邦道心を度々演じてきたゆかりある重厚な義太夫狂言の名作。尾上菊之助や片岡愛之助らが出演し、登場人物それぞれが織りなす心打たれる一幕に温かい拍手が送られた。

「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」は、壮大で奇想天外な夢枕獏の同名人気小説を原作とし、2016年に新作歌舞伎として上演されたもの。「弘法大師御誕生一二五〇年記念」として待望の再演となった。遣唐使船で日本からやって来た空海を松本幸四郎が演じ、何事にも楽しさを見いだし、突き進んでいく姿を熱演。息子の市川染五郎とも共演して盛り上げ、終盤の踊りと歌を披露する場面では客席から大きな拍手が送られた。

この記事の関連ニュース