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【退団会見】宙組トップ芹香斗亜「就任時から3作と決めていた」団員急死の影響でなく自分貫いた

日刊スポーツ 2024年9月3日 11時31分

来年4月の退団を発表した宝塚歌劇団の宙組トップ芹香斗亜(せりか・とあ)が3日午前、大阪市内のホテルで退団会見を開いた。

金びょうぶの前に、パール色のスーツに白のシャツで登壇。「愛する宝塚で過ごした日々は、毎日が学びの連続で、私を大きく成長させてくれました。舞台と向き合い、自分自身と向き合えたのも、支えてくださったみなさまのおかげです。まだまだ成長してまいりたいと思います」と冒頭、あいさつした。

昨年6月の就任から、本拠地3作、在位686日(1年10カ月16日)での退団。その経緯については「ある学年を越えたあたりから、芸の道はゴールが明確ではないので、トップに就任した時から3作品と決めていました」と説明した。

団員急死の影響について問われたが、そこに関係はなく、あらためて「トップスターに就任した時点で3作と決めていたので」とし、あくまでも自身を貫いたと繰り返した。

宙組では昨年9月に所属団員が急死。以後、芹香が取材の場に応じるのは初めてだった。

芹香は07年入団。星組、花組をへて、宙組へ移り、昨年6月12日付で、宙組9代目トップに就いた。同9月29日、兵庫・宝塚大劇場で、本拠地お披露目「PAGAD」初日を迎えたが、翌30日に所属団員が急死。上演2日のみで、残り全日程が取りやめ。今年6月20日に宝塚大劇場で、ショーのみの特別公演として「Le Grand Escalier -ル・グラン・エスカリエ-」が開幕。約9カ月ぶりの宙組公演再開となり、8月25日に東京宝塚劇場で千秋楽を迎えていた。

退団発表のタイミングが宙組公演の大千秋楽を終えた後だったため、組のメンバーには「東京公演が終わった後でしたので、宙組の組子にはまずは文章であいさつしました。次に宙組は別々に別れて公演するので、その時に(直接伝える)」。芹香によると、退団の報告は、LINE(ライン)で伝えたという。

ただし、相手娘役の春乃さくらには「しかるべきタイミングで、直接顔を見てお話しております」と言い、春乃の反応には「彼女の許可をとっておりませんので」と笑わせながら、秘密とした。

比較的短期の3作退団にも、笑顔で首を振り、宝塚で学んだことには「人生の半分以上を過ごし、私という人間を作る上で、ほとんど、すべてを学ばせていただきました」とした。

ファンへの思いには「ファンの皆さまあってのことですし、皆さまがいてくださったから、乗り越えてこられました。どれだけ頑張ってもお返しできない。大きな愛。残りの宝塚人生、すべての力を出してお返ししたい」と話していた。

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◆芹香斗亜(せりか・とあ)1月20日生まれ、神戸市出身。07年入団。星組配属。10年「愛と青春の旅立ち」で新人公演初主演。12年4月に花組。13年バウ公演初主演。17年「MY HERO」で東上初主演。同年10月宙組へ。昨年6月、真風涼帆の後任として宙組トップに就任。相手娘役に春乃さくらを迎え、7~8月「Xcalibur エクスカリバー」でトップ初主演。身長173センチ。愛称「キキ」。

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