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「政界の119番」林芳正官房長官が出馬表明 実務能力高い「緊急登板要員」から総裁選主役へ

日刊スポーツ 2024年9月4日 7時57分

岸田文雄首相(67)を間近で支えてきた林芳正官房長官(63)は3日、国会内で会見し、自民党総裁選(12日告示、27日投開票)への出馬を正式に表明した。「人にやさしい『仁』の政治」を掲げ、人口減対応や外交防衛など「3つの安心」を主張。派閥裏金事件を踏まえ「国民の共感を得られる政治を目指したい」とした上で、政党交付金の国会議員への配分を見直すとして「パーティー収入への依存度を減少させたい」などの改革案を訴えた。

「(衆参合わせて)議員生活30年になる。持てる経験と実績をすべて使いたい」。実務能力の高さで知られ、問題が起きた閣僚が辞任した際に「スーパーサブ」としてたびたび登板してきた。「困った時の林さん」といわれ、誕生日の1月19日が緊急通報と同じ数字であることから「政界の119番」とも。語学が堪能で、ピアノも弾く。参院議員時代から、「将来の首相候補」の声が出ていた、

ただ、この日解散届を出した岸田派ナンバー2としても首相を支え、会見では「官房長官としては(今回は)身を引くべきとの声もある」と指摘された。林氏は「これまでの経験を使うことを、この時期に見送っていいのか(考えた)」「刷新感より刷新が大事」と、自信をにじませた。

スポークスマンの官房長官だが「一般の知名度が高いとはお世辞にも言いがたい」(自民党議員)。会見では「林ヨシマサ」だらけのボードの前で、名前をアピールする苦心の演出も。岸田派では上川陽子外相(71)ら他の候補を推す議員もおり、一枚岩ではない。自民党と政権の最大の危機に、「119番」の出番は訪れるのか。【中山知子】

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