「2ちゃんねる」開設者で元管理人の「ひろゆき」こと西村博之氏（47）が5日までに配信されたABEMAの報道番組「Abema Prime」にリモート出演し、秋篠宮ご夫妻の長男、悠仁（ひさひと）さまの進路をめぐり、私見を語った。
筑波大附属高校3年の悠仁さまの進路については、宮内庁などからの公式発表はされていない。一方、一部では東大の推薦入試を受けるとの臆測が広がり、「特別扱い」であるとして反対の署名運動のサイトも立ち上がるなどした。
ひろゆき氏は、象徴天皇制について「天皇って権力はないという前提が大事」と指摘。東大への推薦や特別枠での入学は権力の行使に見えることで「僕は象徴天皇制にとってマイナスだと思う」と指摘し、「東大に行きたいのであれば、一般入試で普通に受験して合格して行っていただいた方がいいんじゃないかなと思っています」と結論づけた。
これに対し、元宮内庁職員の皇室解説者、山下晋司氏は、基本的人権などが制限される皇室の特別な立場を念頭に「特別の形で大学に行かれるというのは全く問題ないと思っている」と、特別枠による進学がベターとする私見を披露。「一般の方と就職で争うとか、東大に行ったから生涯賃金が高くなるとか、そういう話でもない」とした上で「一方で、1人の枠を一般の人たちと争って勝ち取るとか、そういうのはお立場上、好ましくないと思っています」と、他者の機会を奪う可能性を危惧した。
麗澤大の八木秀次教授も「受験というのは、一般入試も推薦入試も、他の受験生を蹴落として合格するという競争。敵を作るということになりますから、憲法1条が求める（象徴天皇制の）趣旨からすると、望ましくないだろう。一般入試こそ、望ましくないと思う」と同調した。
これに対しひろゆき氏は「特別枠というのは、僕は権力だと思うんですよ」と反論。「天皇というのはあくまで象徴であって、特別な権力を持っていないというのが大事だと思う。その権力を持たせちゃえ、と言っているように聞こえる」とした。
番組終盤でも、ひろゆき氏が「一般入試で受かったらカッケーとなると思うので、僕はそっちの方がいいと思う。天皇家スゲェじゃん、ってなると思うんですよね」とあらためて語ると、八木氏は「でも一般入試だと誰かが落ちるんですよ。それは天皇家の在り方としては望ましくないと思います」と再度主張。ひろゆき氏は「特別枠を作って入る方が天皇（家）スゲェってなるのか、一般入試で勝った方が天皇（家）スゲェってなるのかって、時代としては、一般入試に努力して受かった、っていう方が『やっぱり天皇家ってすごいよね』ってなる時代だと思うんですよね」とコメントしたが、識者2人は首をかしげ、議論は平行線をたどった。