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能年玲奈からのんになった時、大事にしたのは「持っているものが死なないようにしたい思い」

日刊スポーツ 2024年9月6日 14時56分

俳優・アーティストの、のん(31)が6日、都内で行われた第16回 伊丹十三賞贈呈式で、同賞を贈呈された。贈呈式では、ヒロインを演じた、13年のNHK連続テレビ小説「あまちゃん」以後の10年の苦労、苦難を乗り越えた成長を相次いでたたえられた、そのこと受けて、質疑応答の中で「あまちゃん」以後10年の振り返りを求められると、16年7月に芸名を、のんに改名した時「自分を信じること、持っているものが死なないようにしたい思いが強かった」と語った。

選考委員の作家・エッセイスト平松洋子氏は、祝福のスピーチの中で「あまちゃん」を「リアルタイムで見逃したことがない」と明かした。そんな同氏から、本名の「能年玲奈さん」と語りかけられ、賞に名を冠された映画監督、作家、デザイナーの、伊丹十三さんと重なるところがあると絶賛された。「『あまちゃん』が10年前。今も、能年さんの輝きが変わらず、ご自分の中で失ってない。9年間のことを考えると奇跡だなと思う」とも言われた。

また賞を主宰する、伊丹十三記念館館長で伊丹さんの妻・宮本信子(79)からも「長い、長い苦しい時間、道があって、耐えて頑張ったと思います。そのことをバネにして、強く、大きく成長しましたね」とたたえられた。そのことを受けて、質疑応答では「能年玲奈さんと呼ばれた。また、おふたかたから苦労を乗り越えたと言われた。これまでの日々をどう振り返る?」と質問が出た。

のんは「のんになる時に大事にしていたのは、自分を信じること。持っているものが死なないようにしたい思いが強くて…妥協できなくて、今に至るんですが」と切り出した。そして「いろいろなことが…あるけれど、それでも面白がってくださる方、応援してくださる方がいたりして。迷ったり悩んだりする時もあるけれど、こういうことがやりたかったんだと思える表現を作ったり。その積み重ねで、今があります」と力を込めた。

宮本とは「あまちゃん」で自身が演じたヒロイン・アキの祖母・夏を演じた、深い関係性がある。のんは「宮本さんとお食事した時に、長編の(映画の)脚本を書いて見せたことがあって。その時に『映画は、そんな簡単ものじゃないわよ』と言われて、すごくガクッとなって…」と、厳しいひと言を受けたエピソードを明かした。21年には監督、脚本、主演を務めた初の劇場長編映画「Ribbon」を公開しているが「宮本さんに認められたいなぁという気持ちがあった。今回、お褒めくださったり、私が映画を作った時、電話をくださったり…」と、宮本に感謝した。

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