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43歳最年少首相への挑戦 「刷新」期待も経験不足、言葉の軽さ“ポエム”に不安感

日刊スポーツ 2024年9月7日 8時58分

自民党の小泉進次郎元環境相(43)は6日、東京都内で党総裁選(12日告示、27日投開票)への出馬会見を開き、「古い自民党との決別」を打ち出した。43歳での総裁選初挑戦。「刷新」への期待の半面、経験不足や「ポエム」と称される言葉選びへの不安も残る。一方で「知的レベルが低い」との痛烈質問を絶妙に切り返し、対応力の高さも見せた。次は論客ぞろいの他候補との論戦が待ち受け、「最年少首相」への道は、決して平たんではない。

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★初当選15年

進次郎氏は「決着 新時代の扉をあける」と書かれたボードの前で、150人近い報道陣と向き合い「本当に自民党を変えられるのはだれか。改革を唱えるのではなく、圧倒的に加速させるリーダーを選ぶことだ」と述べた。2児の父となった立場に触れ「今、政治を変えないと子どもたちの時代に間に合わない」と訴え、派閥裏金事件を受けた政治改革、父・純一郎氏を思わせる「聖域なき」規制改革、選択的夫婦別姓導入などの3つの改革を「1年でやる」と豪語。首相になれば早期に衆院を解散し、国民の信を問うとした。

★「セクシー」

初当選から15年。野党も経験し、表舞台以外に現場での「ぞうきんがけ」にも汗をかいた。それでも、永田町での「15年」は、まだ経験が足りないと映る。環境相時代の「セクシー」発言など、「ポエム」「進次郎構文」とやゆされる言葉選びも、アキレス腱(けん)といわれてきた。

★軽い「構文」

総理総裁を目指す上での「言葉の軽さ」を指摘されると「発言が適切に伝わらなかったとしたら反省します。伝えたいことが明確に伝わるよう、努力したい」と述べた。「知的レベルの低さ」を指摘するフリー記者の痛烈な質問には「足らないところが多く完璧でないのも事実だが、足りないところを補ってくれる最高のチームをつくる」と、主張。環境相の就任会見でも同様の質問を受けた経験に触れ「その記者とは退任時、花束を頂く関係になった。(今回も)そうなれればうれしい」と切り返した。

「経験不足は本人も承知の上だろうが、あの失礼な質問にあの返しができる候補が、他にいる?」(自民中堅)と機転力への評価もあったが、会見でたびたび資料を目にする姿への不安も少なくない。今後は石破茂元幹事長(67)らとの本格討論が待ち受ける。「将来の首相候補」と言われ続け、もし首相になれば伊藤博文の44歳を更新し最年少となる進次郎氏。真の実力が問われる戦いは、日々めぐってくる。【中山知子】

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