世界3大映画祭の1つで、イタリアで8月28日から開催されていたベネチア国際映画祭が7日に最終日を迎え、最優秀賞となる金獅子賞にスペインのペドロ・アルモンドバル監督の「ザ・ルーム・ネクスト・ドア」が選ばれた。
米女優ジュリアン・ムーア（63）とティルダ・スウィフト（63）が主演した同作は、深刻ながんを患い安楽死を望む女性が、人生の最期を前に旧友と交流を深める様を描いた作品で、米ピープル誌によると上映後に17分間にも及ぶスタンディングオベーションが沸き起こったという。
また、女優賞には「ベイビーガール」で若いインターンに溺れる企業経営者を演じたニコール・キッドマン、男優賞には「Jouer avec le feu」に主演したフランスのヴァンサン・ランドンがそれぞれ輝いた。
一方、2019年に金獅子賞を受賞して世界で社会現象を巻き起こした俳優ホアキン・フェニックス主演の「ジョーカー」の続編「ジョーカー：フォリ－・ア・ドゥ－」は、同映画祭でワールドプレミアされた今年の注目作品の1つだったが、受賞を逃した。（ロサンゼルス＝千歳香奈子通信員）