Infoseek 楽天

【米大統領選】テレビ討論会で初の直接対決、世論調査は63%がハリス氏軍配 情勢なお混とんか

日刊スポーツ 2024年9月11日 18時34分

米大統領選(11月5日)のテレビ討論会が10日(日本時間11日)、激戦州の1つ東部ペンシルベニア州で開かれ、民主党候補のハリス副大統領(59)と共和党候補のトランプ前大統領(78)が初めて直接対決した。投票が2カ月後に迫り支持率がきっ抗する中、ハリス氏が主導権を握り、トランプ氏が守勢だった印象。世論調査では63%がハリス氏の方がいいパフォーマンスだったと回答し、メディアなどでもハリス氏がうまく乗り切った、作戦成功などの指摘が多い。一方でトランプ氏支持への影響は少ないとの分析もあり、情勢はなお混沌(こんとん)としている。

数日前から“合宿”し入念に準備してきたハリス氏は、冒頭からその成果をみせペースをつかんだ。自分から歩み寄って手を差し出し「よい討論をしましょう」と話しかけると、トランプ氏は握手に応じ「お会いでき、うれしいです」と答えた。しかし論戦が始まると一転、激しい応酬が続いた。質問は経済から始まり、人口妊娠中絶、移民政策、外交などと続いたが、互いに相手の発言内容を「うそ」などと批判し合った。

トランプ氏がバイデン政権を「史上最悪のインフレで国を破壊した」と攻撃すると、ハリス氏はトランプ氏が「大恐慌以降で最悪の失業を招いた」と非難し、トランプ氏が最高裁を保守化させ女性から権利を奪った、分断を招いた、議会襲撃などで「民主主義に対し最悪の攻撃をした」などと攻勢を掛けた。トランプ氏も不法移民問題などでハリス氏が無策などとやり返した。米メディアのファクトチェックでは、双方のさまざまな主張には、誤りが少なくなかった。

元検事のハリス氏はほとんどの発言に「世界から笑いものになっている」「彼の集会は退屈」など相手を怒らせ暴走させようとする言葉をちりばめた。トランプ氏はその“わな”に誘われるように時にいらだち、声を荒らげ、「移民が犬や猫、住民のペットを食べている」などと暴言も口走った。

トランプ氏の発言中、ハリス氏はニヤリとしたり、首を振ったり、肩をすくめたり、表情豊かに相手を見て余裕をみせた。トランプ氏がバイデン大統領を批判し続けていることに対して「あなたはバイデン氏ではなく、私と戦っているのだ」と切り返した。一方のトランプ氏は討論中、ハリス氏をほとんど見ず、前を見続けた。最後に反撃も用意。ハリス氏が主張する政策について「あれをやる、これをやると言うが、なぜ彼女は、これまでしなかったのか?」と皮肉った。

この記事の関連ニュース