Infoseek 楽天

【総裁選】小泉進次郎氏&石破茂氏軸に展開か「だれが勝ってもいばらの道」との指摘も

日刊スポーツ 2024年9月12日 20時27分

自民党総裁選は12日、告示され、過去最多の9人が出馬を届け出た。

従来の派閥の締め付けが外れて初の戦いで、大乱戦は必至。世論調査で支持が高い小泉進次郎元環境相(43)や石破茂元幹事長(67)、高市早苗経済安保相(63)を軸にした選挙戦が予想される。過去にも戦況を変えてきた党員票の動向がカギとなりそうだ。各候補は党本部での立会演説会に臨み、出馬の決意と政策への思いを語った。27日投開票。

   ◇   ◇   ◇

候補者は、出陣式や立会演説会で「9人9色」の思いを訴えた。5度目の挑戦の石破氏は「これが最後の戦い。総理総裁でないとできない。新しい日本のため必ず勝利したい」と訴えた。一方、進次郎氏は緊張の表情で臨んだ演説会で、両親の離婚で「生き別れ」の状態だった母親に今年、会いに行ったと告白。「会って良かった。名字は違っても、家族は家族。1人1人の多様な人生に選択肢を広げる政治家として生きていく」と、公約に絡めて主張した。

高市氏は「ここらでもう1度、自民党を鍛え直しましょう」と述べ、河野太郎デジタル相(61)は「傷だらけになっても改革をやり遂げた実績をみてほしい」と主張。小林鷹之前経済安保相(49)林芳正官房長官(63)上川陽子外相(71)加藤勝信元官房長官(68)茂木敏充幹事長(68)もそれぞれ、政策や思いを口にした。

今回は、従来の総裁選と異なり結果が見通せない大乱立&大乱戦。日々さまざまな「票読み情報」が飛び交う中、各陣営が意識するのは党員への支持拡大だ。

01年総裁選でも、地方票で他候補を圧倒した小泉純一郎氏が、事前の予想を覆し総裁に選ばれた。今回は1回目の投票で有効票の過半数を得る候補は出ないとみられ、各陣営は議員票の分散を見越して党員票を上積みし、上位2人の決選投票を目指す。決選投票は議員票の割合が大きいが、地方の声と大きく違えば別の批判を生む。各陣営は地方の声に敏感になっている。

各社調査では進次郎氏と石破氏が先行し、高市氏が追うものが多い。初挑戦で最年少首相を目指す進次郎氏と、退路を断った石破氏を軸に戦いが進むとみられるが、派閥裏金問題がくすぶる中の「新表紙選び」には依然、国民の目は厳しい。「だれが勝ってもいばらの道」(党関係者)が待つ中、覚悟やけじめの示し方が問われる。【中山知子】

この記事の関連ニュース