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【宝塚】月組スター風間柚乃が天才詐欺師に 変装あり…芝居巧者が見事な“はったり”

日刊スポーツ 2024年9月14日 17時30分

宝塚歌劇団の月組人気スター風間柚乃(かざま・ゆの)が14日、兵庫・宝塚バウホールで、自身初の東上主演作となった「アドベンチャーロマン『BLUFF(ブラフ)』-復讐のシナリオ-」の初日(19日まで)を迎えた。

作・演出は正塚晴彦氏で、90年月組(久世星佳主演)以来34年ぶり再演。すでに東京芸術劇場プレイハウスでの上演を終えており、劇団本拠地の隣接劇場へ凱旋(がいせん)となった。

芝居巧者が、風格たっぷりに“はったり”をかました。作品タイトルは「ブラフ」。1950年代のアメリカを舞台に、風間は天才詐欺師ドノヴァンにふんした。街の再開発運動の最中に恩人が殺され、背後にマフィアの存在を感じ取り、仲間と復讐(ふくしゅう)を誓う。

さえない研究者に変装するなど、奇想天外なアイデアでワナを仕掛けていくドノヴァン。風間は声色を変え、腰を曲げて動きにもリアリティーあふれる変化をつけ、持ち前の演技力を存分に発揮。シナリオを描き、進めるドノヴァンを、ユーモラスさをまじえて巧みに表現した。

ドノヴァンに、ギャンブラーを夢見る青年ロジャーが接近。その姉シャロンと出会い、計画が変わっていく。不器量な女子が輝きを身につけていくヒロイン・シャロンには花妃舞音がふんして熱演。青年ロジャーは彩海せらが好演した。

風間は14年入団の100期生。月組に配属。下級生時代から、表現豊かな演技力で注目を集め、18年「カンパニー」で新人公演初主演。同年「エリザベート」でルドルフを演じ、新人公演では狂言回しの大役ルキーニに抜てきされた。同公演中には、本公演でも先輩の休演で代役に入り、ルキーニ役を見事にこなした。

卓越した芝居巧者ぶりに年々磨きがかかり、21年「LOVE AND ALL THAT JAZZ」でバウ初主演。今回、東上作で初センターに立った。

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