漫才コンビ「ハイヒール」リンゴ（63）が14日放送の読売テレビ「あさパラS」（土曜午前9時25分＝関西ローカル）に出演。疑惑告発文書問題で批判が高まっている兵庫県の斎藤元彦知事が、会見で涙を見せたことについて言及した。
斎藤知事をめぐっては、県議会の議員86人全員が辞職を求める事態に。11日の定例会見で、3年前の知事選で支持を受けた議員から辞職を求められたことについて、「こういう状況になったということは、申し訳ないなという思いで、自分自身に対して悔しい思い」などと話し、涙を浮かべた。
記者から、その涙について、告発者が亡くなったことへの後悔や悔しさはこもっていなかったのかを問われ、「自民党の先生方とのこれまでの経緯とか、維新の会の皆さまに対してのこれまでの経緯というところに対してのご説明でした」などと語った。
元厚労官僚で神戸学院大学教授の中野雅至氏（60）は、「被害者意識しかないねんなとちょっとあきれますけどね」と話し、「ここまで追い詰められても『涙を流したのはなんでですか』と聞かれるとこういう理由であって、『亡くなった職員に対してはどうですか』って（聞かれて）、まったくそれはないって言うんやから、ここまで徹頭徹尾、自分は被害者やって思うのはちょっと…」と述べた。
リンゴは、「泣いた時に『その涙のわけは』って聞かれるとつらいわ。本当に悪いことをしていたとしても。いろんな意味で泣くじゃないですか、涙って」と質問に言及。「今のは（おねだりの報道などで）いじめているような構図に見えたりしませんか？」と問いかける。
これに、弁護士の佐藤みのり氏（38）は「公益通報者を守っていない点とか、あまりにも大きな問題が起こっているので、そっちをきちっと報じていくっていうのが大事かなと思います」と指摘。
リンゴも、「通報者の方を保護しなかったということがあれ（問題）なんだけど、ワイドショー的なことばっかりになってしまっているのが、ちょっと論点がずれているんじゃないかっていう」とうなずいていた。