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オダギリジョー「こじ開けて」脚本・演出・編集・出演ドラマ「オリバーな犬」映画化、25年秋公開

日刊スポーツ 2024年9月26日 8時0分

オダギリジョー(48)が自ら脚本・演出・編集を務め、NHKで21、22年と2シーズン、放送されたドラマ「オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ」が映画化されることが26日、分かった。「THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ MOVIE」として25年秋に劇場公開が決定。配給のエイベックス・フィルムレーベルズが同日、発表した。

ドラマでは、池松壮亮(34)演じる鑑識課警察犬係のハンドラー青葉一平だけに、なぜか相棒の警察犬・オリバーが酒とたばこと女好きの欲望にまみれた犬の着ぐるみのおじさんに見えてしまう設定と、着ぐるみのおじさんオリバーをオダギリ自身が演じることが話題を呼んだ。映画でも脚本・監督・編集を務めるオダギリだが、引き続きオリバー(着ぐるみのおじさんの方)を演じ、出演する。

映画化発表にあたり、オダギリが演じるオリバーが、光る謎のドアの前に佇むビジュアルが解禁された。オダギリは「僕はどちらかというと、変なところにあるドアは開けたくなっちゃいますし、何でこんな場所に…というスイッチは押してしまいます。テレビシリーズ『オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ』も、閉まりつつあるテレビドラマのドアを少しこじ開けてみよう…そんな気持ちで挑んだ作品でした」と、ドラマ版の歩みを振り返った。

オダギリ自身、長編監督デビュー作となった19年の映画「ある船頭の話」は、自らが手がけたオリジナル脚本を映画化した一方で近年、人気の小説や漫画を映画化するケースが、ますます増加している。そのことを踏まえ「オリジナル脚本の実写映画は希少種になってしまっている今、あなたはこのドアの向こうに何を見るでしょうか。その景色が輝いているものであれば、幸いです」と期待を込めて呼びかけた。

ドラマでは、たばこを吸いながらスマホをいじり、本物の犬に見えている女性たちが「かわいい!」と駆け寄ると、デレデレして調子にのる女好きのオリバーの姿が視聴者にウケた。そんなオリバーを冷ややかな目で見ている一平が「ノミとかシラミがいるから触らないほうがいい」と女性たちにくぎを刺していく掛け合いや、そんなバディが巻き込まれていくクセ強の事件にハマる視聴者が続出。また、EGO-WRAPPIN’が手がけた主題歌「The Hunter」と「サイコアナルシス」などの音楽の化学反応も話題となった。

21年の第1弾全3話の放送終了後には、ロスに陥る声があふれ、22年にシーズン2が放送されると、ますますカオスになる世界観とシュールな小ネタがあふれ、毎話放送されるたびに、SNSでは爆発的なコメントが流れ、Xでは世界トレンド1位を獲得する社会現象となった。「東京ドラマアウォード2022」では単発ドラマ部門作品賞グランプリ受賞、月間ギャラクシー賞受賞など、各方面から高い評価を受けた。

永瀬正敏(58)麻生久美子(46)本田翼(32)浜辺美波(24)河合優実(23)佐藤浩市(63)寛一郎(28)父子、細野晴臣(77)ら、各界を代表する豪華な豪華な出演陣も注目の的となった。いざ放送が開始されると、「めまいがしそうな豪華なキャスティング」「何のお祭りだ」とSNSを沸かせた。

2002年(平14)の主演ドラマ「私立探偵 濱マイク」以来、19年ぶりに地上波連続ドラマに出演した永瀬は、同作が豪華出演陣で日本ドラマ史に1ページを刻んだこと、テレビ版の主題歌「くちばしにチェリー」をEGO-WRAPPIN’が手がけたことを踏まえ「オリバーな犬」は、同じにおいを感じる作品だと指摘。「『オリバー-』に関しては、EGO-WRAPPIN’さんが主題歌ですし、僕も出させてもらっているということで、当時を見てくれていた人は『“濱マイク臭”も、ちゃんとあるよね』と言ってくれます。オダギリジョー監督が、そこを否定せず、生かしてくれているのは、ありがたいですね」と前向きに語っている。

今年3月~6月にかけ行われた撮影はクランクアップしており、現在は編集中の段階。ストーリーは明かされておらず、光る謎のドアが本編に全く関係ない可能性も含みながら、ドラマ版とは雰囲気が違うビジュアルも謎だらけ。ドラマ版に出演していた鑑識課の仲間たちのその後や、そもそも登場するのか含め、映画版の出演者も明らかにされていない。佐藤が演じた人気キャラ“コニシさん”こと小西幸男は、まだスーパーボランティアとして活躍しているのか、さらに新たな出演者がいるのか…続報に期待がかかる。

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