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石破茂氏「話にならない。何事だ」男児刺殺事件受けた中国側の対応に怒り 誠実な対応強く求める

日刊スポーツ 2024年9月29日 12時25分

自民党の石破茂総裁(67)は29日、フジテレビ系「日曜報道 THE PRIME」(日曜午前7時半)に出演し、9月18日に中国深センで登校中の日本人男児が襲われ殺害された事件について、中国側の対応に怒りをまじえながらコメントした。

この事件に関して、中国外務省は19日の会見で、林剣報道官が哀悼と遺憾の意を表明しつつ「類似の事件はいかなる国でも起きる可能性がある」と主張。「個別の事件が中日両国の往来や協力には影響しないと信じている」ともくぎを刺すように述べた。

中国当局が44歳の男を拘束し、調べを進めているが、現在までに詳細は明らかにされていない。石破氏は、中国側の対応への感想を問われると「私どもは別に政治問題化しようとは全然思っていない。あんな痛ましい事件があって『こんなものはどこでも起こること』とは、何ですか」と怒りをにじませた。

中国では、今年6月にも江蘇省蘇州で、日本人学校のスクールバスが刃物を持った男に襲われ、日本人親子が負傷。男を止めようとした中国人女性が刃物で刺され、亡くなる事件が起きている。石破氏は「6月にも同じような事件があったが、その事件の解明はどうなったか。動機はどうだったか」と指摘。今回の事件が起きた日は、満州事変の発端となった柳条湖事件から93年となった日で、中国内で反日感情が高まりやすい環境になっていた。石破氏は「その日も、反日的な報道や情報が出ませんでしたか? 中国って情報統制がきちっとできる国です、いい悪いは別としてね。でも(当日)そういうこともしなかった」と中国側の対応を疑問視。「そんな危ない日になぜ、いい意味での情報統制をしなかったのか。ましてや『どの国でも起こり得る』とは、何ごとだということ」と、中国外務省側のコメントにも不快感を示した。

今回の事件を踏まえ、今後、中国大使の召還などに踏み切る可能性があるか問われた石破氏は「今は、そこまでは考えていません」としながらも「(中国は)誠実な対応はしていかなければならない。一体、この事件は何だったんだ、動機は何なんだ、ということが全く分からないでは、話にならない」と指摘した。

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