政治家や芸能人の風刺似顔絵で知られるイラストレーターの山藤章二（やまふじ・しょうじ）さんが30日午前、老衰のため東京都内で死去した。87歳。東京都目黒区出身。葬儀は近親者で行う。喪主は長男大地（だいち）さん。
武蔵野美大在学中から展覧会などで賞を受賞。76年から「週刊朝日」に「山藤章二のブラック・アングル」を連載し、世相に合致させた著名人の似顔絵を書き続けた。21年11月22日発売の「12月3日号」で連載が終了し、45年で通算2260回も掲載。04年には紫綬褒章を受章した。落語好きで、2011年12月には立川談志さんのお別れの会で弔辞を読み上げた。大の阪神ファンとしても知られる。
1970年に講談社出版文化賞、83年に菊池寛賞。著書に「ヘタウマ文化論」「自分史ときどき昭和史」など。