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テレ朝官邸キャップ「皮肉を込めて言えば…」 石破首相の政策活動費使用発言に私見

日刊スポーツ 2024年10月10日 12時25分

10日に放送されたテレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)で、9日に衆院を解散した石破茂首相が解散に先立って行われた党首討論の場で、巨額にもかかわらず使途公開が必要ないことから批判が根強い政策活動費を今回の衆院選で使うことを否定しなかったことに対し、出演者から疑問の声が上がった。

石破首相は、国民民主党の玉木雄一郎代表から「この選挙では、1円も政策活動費は使わないということを明言してください」と呼びかけられた際「現在認められている政策活動費を使うことはございます」と明言。玉木氏は「これ、結構、問題発言ですよ」と批判し「(使用は)合法ではあるが、自民党がこれだけのことをしておいて、政治の透明性、公平性が問われている中、公開義務のかかっていない何十億のお金を使ってまもなく始まる選挙を戦うのか」「総理、やめましょう。公開義務のかかっていないお金は一切使わず、この選挙をお互い堂々と戦う。そして新しい議席の中で新しい政治をつくっていくと明言してください」と呼びかけたが、首相は「現在、法律で許されている範囲内で適法適切に使う。お金で政治をねじ曲げることは一切考えていない」と、言い張った。

政治ジャーナリスト田崎史郎氏は「政策活動費は使いますと宣言しているようなもの」と指摘。9月の総裁選で、政策活動費を使う立場にあった茂木敏充前幹事長が、廃止は可能との認識を示していたことに触れ「これは総裁として(使わないと)決断してもいいのではないか。実際に使っていた茂木さんが廃止して大丈夫だと言っている。石破さんは、ここは踏み切るべきだと思う」と述べた。

また、テレビ朝日政治部官邸キャップ千々岩森生氏も「(廃止に触れる)いい機会だったのに。わざわざ党首討論でなんでここまで言うのかと」と指摘。石破首相は立憲民主党の野田佳彦代表との討論時に、派閥裏金事件を受けて「裏金議員」12人が非公認となったことをめぐり、無所属で出馬して当選した場合の追加公認にも踏み込んだが、千々岩氏は「非公認の人を追加公認するということも含めて、なかなかここまで正直につまびらかにされる総理大臣は、ちょっと皮肉を込めて言えば、あまり見たことがない。正直な人だなあと思った」と口にした。 「政策活動費については、いい機会なのでぜひ廃止してもらえれば本当に良かったし、チャンスを逸したと思う」とも述べた。

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