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山崎翠佳、長編初主演映画「カフネ」は「人としても人生を大きく変えてくれた」

日刊スポーツ 2024年10月12日 22時6分

女優の山崎翠佳(24)が12日、東京・ポレポレ東中野で行われた長編初主演映画「カフネ」(杵村春希監督)初日舞台あいさつに登壇。「私にとって、俳優としてだけではなく、人としても人生を大きく変えてくれた作品。皆さんに見ていただけるのが、うれしくて、ありがたい」と感慨を口にした。

「カフネ」は、熊切和嘉、山下敦弘、石井裕也の各監督らを輩出した大阪芸大の新鋭・杵村春希監督(23)が、21歳だった2年前に同大の学生たちと三重県熊野でオールロケで撮影。山崎は劇中で、彼氏の遠山渚(太志)との間に子供を妊娠してしまう、高校3年生の瀬川澪を演じた。孤独や困難に直面しつつも、松本いさな(26)演じる親友の峯田夏海にだけ事実を打ち明け、熟慮した上で、自分の気持ちを伝えに渚の元に向かう物語。

山崎は、予想だにしなかったできごとに直面し、心が揺れ動きながらも、大人の階段を上っていこうと強く決意し、成長していこうとする女子を演じた。ただ、悲壮感は感じさせず、むしろみずみずしさ、前に進んでいく力を感じさせる芝居をフィルムに刻み付けた。

澪を演じた当時を振り返り「(妊娠し、前に進んでいくと)決意した後は、心に決めて、体感的には風が吹くような、すがすがしい気持ちだった」と語った。初長編作は「これが初めて長い作品でのお芝居。正直、右も左も分からないような状況で撮った作品」だった。それでも「やるしかないと。澪の気持ちをいかに考えようか、と(取り組んでいた)」と役と真正面から向き合い、監督と台本に身をささげた。

22年2月に、コブクロの「卒業2022ver.」のミュージックビデオで披露したコンテンポラリーダンスで脚光を浴びた。今年、放送されたNHK連続テレビ小説「虎に翼」では、伊藤沙莉(30)が演じたヒロイン猪爪寅子のクラスメート佐野光子役を演じた。

そして9月24日には、岡田准一(43)が設立した芸能事務所AISTONへの所属を発表。注目が高まっている中での、長編初主演映画の初日舞台あいさつには、午後8時20分と遅いスタートながらテレビ、新聞、ウェブ媒体が複数、駆けつけた。

演技も映画も「好きです」と即答した。人生の目標について「心情を深く体験したい、人と真にコミュニケーションを取りたい、ということ」と口にした。その上で「想像力で、人は世界に優しくなれるもの…培って、私の理想の人間に向かっていきたい。そういう思いが、俳優に合致する。ずっとやっていきたい」と、人生の目標と合致した俳優業を貫いていく覚悟を示した。

この日の舞台あいさつには、松本いさな(26)入江崇史(65)澤真希(40)渡辺綾子(33)桜一花(46)も登壇した。【村上幸将】

◆「カフネ」高校3年生の瀬川澪(山崎翠佳)は、彼氏の遠山渚(太志)との間に、子を妊娠してしまう。澪は、妊娠したことを渚や家族に打ち明けられずに孤立していたが、親友の峯田夏海(松本いさな)には話すことができた。澪はさまざまな困難に直面しながらも、今まで言葉にしてこなかった気持ちを伝えるために、渚の元へ向かう。界遺産の街・熊野市でオールロケを展開。この街に生きる彼らの、これまでと、これからを描く。

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