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石破首相「経済オンチ」批判に反論「決めつけだ」れいわ山本代表「何もしていない」ニコニコ討論

日刊スポーツ 2024年10月13日 22時31分

石破茂首相(自民党総裁)は13日夜、ニコニコ主催で行われた「衆院選2024 ネット党首討論」で経済対策が議論された際、この日午前に放送されたNHK「日曜討論」で物価高対策を巡り、れいわ新選組の山本太郎代表に「経済オンチ」と指摘されたことに「決めつけだ」などと反論した。

金利について議論が及んだ中、山本氏は「金利を上げるのは一番やってはいけない。為替がこれだけ進んでいるのは日米の金利差、景気の差。根本的な部分を見つめ直し、日本経済の底上げをした上で、金利を調整していくことを目指さないといけないのに、景気が良くない場面で金利を上げていくということを提唱するというのは、非常に頭の痛い話だ」と述べ「今以上に金利を上げていく必要があると思いますか」と、立憲民主党の野田佳彦代表に問うた。

野田氏は「日銀が判断することだが、間違いなく言えるのは、日銀の前の総裁は去年の3月まで『円安、いいんじゃないか』と言っていた。それが、より円安の歯止めがきかなくなってきた大きな原因と思っている」「為替の問題はおっしゃる通りだが、円安であるということを作り出してきた現状については、厳しく指摘をせざるを得ないと思う」と答えた。

こうした議論を踏まえ、野田氏の主張への発言を求められた石破首相は「マネタリーベースを増やせば、こういうことは起きる。確かに円が安くなったことでもうかった企業もあるでしょう。でも、そこにおいて付加価値を上げる、賃金を上げるという努力をしたかということだ」と述べた上で「すぐに経済オンチとか決めつける人がいるけれど、どうやって付加価値を上げていくか、賃金を上げていくか、ということだ」と、野田氏というよりNHKでの山本氏の指摘への不満を口にした。

「だれが金利を上げるといいましたか。言っていないことを、さも言ったかのように決めつけるのはフェアな議論のやり方ではない」とくぎを刺した。

山本氏はこの後の発言の機会に、石破首相の指摘に反論。「円安の時に、どのような振る舞いを国がするかが重要。特に、今、日本は『輸入物価高』の状況だが、それだけではなく、30年の不況がベースです。30年間の不況にコロナで物価高。輸入物価が上がっている時に国民が苦しんでいる時、助けられるのは個人や民間ではなく、国しかやりようがない」と指摘。「国民の生活を守るために、国は減税したりとか、さまざまなことを手厚くやっていかないといけない。それを考えた時に、何もされていないじゃないかと。されていたとしても、薄味なんですよ」と政府の対応に疑問を示し「だから経済オンチだって言ってるんですよ。ね」と持論を曲げなかった。

山本氏は「日曜討論」の中で、れいわが廃止を訴える消費税について「引き下げることは考えておりませんし、当面、上げることも考えていない」と述べた石破首相に対し「総理は、景気が悪くても安定した財源が消費税なんだという話をされたが、景気が悪い時に安定した財源をつくってはだめ。社会にお金が回らず、庶民が困る」と指摘。「それでも安定した財源として消費税を続けるという感覚が、やっぱり経済オンチなんだなと思う」と述べ、石破氏は何か反論しようと口を開きかけ、「ふう」とため息をついた。

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